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階層別研修とは?目的やエンジニアに行うメリット、ポイントを解説


目次[非表示]

  1. 1.階層別研修とは
    1. 1.1.階層ごとのスキル底上げが目的
    2. 1.2.「選抜研修」との違い
  2. 2.職種によって変わる階層別研修
    1. 2.1.一般的な階層別研修の体系
    2. 2.2.エンジニアの階層別研修の例
  3. 3.エンジニアの階層別研修をするメリット
    1. 3.1.役割ごとに必要なスキルの底上げが可能
    2. 3.2.社員の目的意識やモチベーションが向上
    3. 3.3.人材育成コストの削減に寄与
  4. 4.階層別研修のポイント
    1. 4.1.目的を対象者にしっかりと伝える
    2. 4.2.定期的に内容をブラッシュアップする
  5. 5.階層別研修の注意点
    1. 5.1.獲得すべき知識やスキルを明確にする
    2. 5.2.長期的な視点でカリキュラムを考える
  6. 6.階層別研修でスキルレベルの底上げを図る

社員の立場や役職ごとに研修を用意する「階層別研修」が注目されています。どのような目的で実施されるのでしょうか?一般的な職種とは違うエンジニア向け階層別研修の例や、エンジニアに階層別研修を行うメリットについて解説します。

階層別研修とは


(出典) pexels.com

階層別研修とは、新入社員や中堅社員・管理職・マネジメント層など、社内の階層によって異なる研修を実施する人材教育手法です。 エンジニアも新人から中堅・プロジェクトマネージャーを担う人など、階層別に研修を開く企業が増えてきました。まずは階層別研修の目的や、選抜研修との違いを知っておきましょう。

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階層ごとのスキル底上げが目的

階層ごとに求められる知識やスキルの底上げをするのが、階層別研修の主な目的です。

当然のことですが、新入社員と中堅社員・管理職は業務が異なっており、必要とされる技能も変わってきます。 新入社員には本格的な業務を割り振る前に新人研修を行うものの、管理職の研修を実施していない企業は少なくありません。

しかし、経験を積んだ中堅社員や管理職は社員を導く立場にあります。研修でマネジメントスキルや部下を指導する技能を身に付けさせることで、組織全体の生産性が向上するでしょう。 組織全体の業務レベルを上げるために、階層別研修でポジションごとのスキルを底上げするのです。

「選抜研修」との違い

業務を遂行するために必要な知識・スキルの底上げをする階層別研修に対して、「選抜研修」は企業が特定の基準で社員を選んで研修を受けさせるものです。

主に次世代の幹部候補を育成するために実施されるケースが多くなっています。対象者を絞り込むことで、少数精鋭の人材を低コストで育成できるのがメリットです。 選抜研修はピックアップした人材の知識やスキルレベルを、一定の基準に持ってくる目的で実施されます。

階層別研修と違って、ポジションごとに全体のレベルを底上げするわけではありません。 いずれも企業の生産性を向上させるのに有効な研修制度です。どちらを実施するにしても、自社の状況に応じた研修を導入する必要があります。

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職種によって変わる階層別研修

(出典) pexels.com

 一口に階層別研修といっても、職種や業種によって内容は変わってきます。一般的な職種とエンジニアを例に取って、階層の分け方と基本的な内容を見てみましょう。

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一般的な階層別研修の体系

事務や営業など専門職でない職種では、次のような階層別研修を行うのが一般的です。

  • 新入社員:所属企業への理解を促し、業務に必要な知識・スキルを養成
  • 若手社員:企業の第一線を担う社員として、より高いレベルの技能を養成
  • 中堅社員:企業の中核を担う存在として活躍するとともに、部下の育成をするためのスキルを養成
  • 課長・部長クラス:各部門・部署の課題を発見し、部下とともに解決する力を養成
  • 上級管理職(マネジメント層):企業全体のかじ取りをして、事業計画を策定・実行する力を養成

このように、階層ごとに身に付けさせたい知識・スキルは変わってきます。ただ、顧客に提供すべき価値や自社の理念を共有する必要がある点は、どの階層でも同じです。 各階層から人材をピックアップして、同時に選抜研修を実施している企業も少なくありません。

エンジニアの階層別研修の例

エンジニアの階層別研修の例も確認してみましょう。一言で「エンジニア」といっても多様な役割・職種の分類がありますが、ここではSE(システムエンジニア)の階層を例に出してみます。

  • 新人エンジニア(トレーニー):業務に必要な基本的な知識・スキルを養成
  • 初級システムエンジニア:プロジェクトの一線で活躍するための知識・スキルを養成
  • 中堅システムエンジニア:プロジェクトの中核を担うための知識・スキルを養成
  • 上級システムエンジニア(プロジェクトマネージャー):各プロジェクトを統括しつつ、部下を育成するための知識・スキルを養成
  • マネジメントエンジニア(マネジメントSE):プロジェクト全体を管理するための技能を養成

おおむね上記のような内容で研修を実施するケースが多いようです。新人エンジニアはOJTが中心で、マネージャークラスになると座学や外部研修が多くなる傾向にあります。 ただし、階層の区分と担うべき細かい役割は、企業やプロジェクトによって変わってくるでしょう。

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エンジニアの階層別研修をするメリット

 (出典) pexels.com

 エンジニアの階層別研修を実施するメリットは、具体的に何なのでしょうか?知識やスキル・仕事に対する意識の両面から、階層別研修がエンジニアと企業にもたらす恩恵を確認していきましょう。

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役割ごとに必要なスキルの底上げが可能

階層別研修を実施すると、エンジニアの役割ごとに求められている知識・スキルの底上げができます。社員それぞれの課題を明確にし、解消できるのが階層別研修の大きなメリットです。

研修の内容を絞り込めるのに加えて、同じポジションにいるエンジニア同士で学ばせることにより連帯意識も醸成できます。 専門的な知識や技能が求められるエンジニアにとって、同じ立場のメンバーとともに学べるのは大きな利点です。1人では気付かなかった認識のミスや、つまずきやすい部分の確認もできるでしょう。

社員の目的意識やモチベーションが向上

研修を受けるエンジニアの目的意識を高められるのも、階層別研修のメリットです。その時点でそれぞれの社員がいる立場や、求められているものを自覚できるようになります。 自らの役割を認識することで社員の責任感が増せば、企業側も大きなメリットを感じるでしょう。

研修を受けさせることで企業が期待している旨を伝えることにもなるため、エンジニアのモチベーション向上にもつながります。

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人材育成コストの削減に寄与

本来、人材の教育にはかなりのコストを要します。しかし階層別研修なら目的や内容を絞り込みやすいため、比較的低コストで研修が可能です。

ポジションを絞らずに一律の研修を行うと、対象者の数だけ同じマニュアルやカリキュラムを用意しなければなりません。また、習熟したエンジニアの研修に新人向けの内容が入っていると、一部の費用がムダになってしまいます。

階層別研修用にポジションごとのマニュアルを作れば、コストのムダも手間も少なくなるでしょう。PDCAサイクルを回しながら研修の内容と実施方法を最適化していくうちに、運用コストはさらに下がっていくはずです。

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階層別研修のポイント

 (出典) pexels.com

階層別研修を実施する際に、特に意識すべき点は何なのでしょうか?うまく研修を機能させるために押さえたいポイントを、二つ紹介します。

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目的を対象者にしっかりと伝える

まずは、なぜ階層別研修を行うのか・企業として参加者にどうなってもらいたいのかなど、研修の目的とゴールをしっかりと伝えましょう。

階層によって求める知識やスキルレベルは違うはずです。それぞれの立場で身に付けてほしい技能だけでなく、習得することで参加者が得られるメリットも具体的に示します。 目的や受けるメリットが明確になっていれば参加者の意識も統一され、研修効果が高まるでしょう。

定期的に内容をブラッシュアップする

階層別研修をしっかり機能させるには、効果を確認しながら内容をブラッシュアップし続けることが大事です。

最初から完璧な研修を実施するのは、まず不可能でしょう。人事部門やマネジメント層が中心となり、PDCAを回しながら効果を高めていく必要があります。 参加者からの感想やフィードバックも活用しながら、自社にとって最適な研修に近づけていきましょう。

また、階層別研修に限りませんが、研修で教えた内容は実践で定着させる必要があります。参加者が日常業務で確実に研修内容を生かせるよう、定期的にフォローできる体制を整えましょう。

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階層別研修の注意点

 (出典) pexels.com

 無計画に階層別研修を実施しても、思ったような効果を上げることはできません。実施する際の注意点も把握し、慎重に研修の内容を検討しましょう。

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獲得すべき知識やスキルを明確にする

まずは、研修を実施する目的を明らかにして、それをもとに対象者に身に付けてもらいたい知識やスキルを具体化しておく必要があります。

階層別研修でポジションを絞り込むといっても、参加者の知識やスキルのレベルは多様です。どのレベルを基準に内容を作るのかを、事前に決めましょう。

少数精鋭で研修を実施する場合は、参加者ごとに内容を変えるのも一つの手です。ただ、最終的な目的である「階層ごとのレベルの底上げ」は達成しなければなりません。 研修の成果を実際に現場で生かせるように、内容や講義の仕方などを工夫しましょう。

長期的な視点でカリキュラムを考える

企業として長期的な人材育成の方針が定まっていなければ、具体的な研修カリキュラムを作成できません。 長い目で見た目標が定まらないままカリキュラムを作っても、自社の望む人材を育て上げるのは難しいでしょう。

まずはマネジメント層が中心となって、全体の人材育成方針を決めていく必要があります。 また、どの階層から研修を実施していくかも重要です。基本的には、マネジメント層から順番に知識やスキルの底上げを図った方がよいでしょう。上層にいる人材のレベルを高めることで、その指導を受ける社員の技能も上がりやすくなります。

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階層別研修でスキルレベルの底上げを図る

 (出典) pexels.com

階層別研修では、社員を勤続年数や役職・担当する業務などで切り分け、それぞれに研修を実施します。 階層ごとに必要とされる知識やスキルを、網羅的に学習してもらう研修が一般的です。

ただ、個別にスキルを伸ばすためのカリキュラムが組まれる場合も少なくありません。 エンジニアでは多くの場合、プログラマーやプロジェクトマネージャーなど、役割ごとに研修が実施されます。 研修を実施する際は目的をしっかりと対象者に伝えて、それぞれが獲得すべき知識やスキルを明確にしておかなければいけません。

カリキュラムは人事部門やマネジメント層が中心となり、長期的な視点で考えましょう。企業全体の人材育成方針を決めておけば、研修の成果が企業の目的達成につながるはずです。

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