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DXを担うエンジニアを育てるには?人材育成のポイントも解説

目次[非表示]

  1. 1.今求められるDXエンジニア
  2. 2.自社でDXを推進するエンジニアを育てるメリット
  3. 3.DXエンジニアに求められる知識・スキルは?
  4. 4.DXエンジニアの育成方法
  5. 5.DXを担う人材育成のポイント
  6. 6.DXの中核となるエンジニアを育てる

日本はDXの取り組みが遅れているといわれますが、積極的にDXエンジニアを育成すれば生産性の高い組織を実現できるでしょう。企業のDXを担うエンジニアが必要な背景と、DXエンジニアを育成するためのポイントを解説します。

今求められるDXエンジニア


 (出典) unsplash.com

 諸外国と比べてDXの取り組みが遅れがちといわれる日本でも、積極的にDXに取り組んだ企業が成長している傾向にあるようです。まずはDXの意味や、DXエンジニアの育成が急務となっている背景を把握しておきましょう。

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そもそもDXとは?

DXは「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略語で、デジタル技術による生活やビジネスの変容を指す言葉です。 単純な「IT化」と捉える人も少なくありませんが、厳密には意味合いが違います。

最新のIT技術によって、人々の生活が多くの面で良い方向にシフトする動きを指す概念です。 DXはもともと2004年に提唱され、2010年ごろから 改めてビジネスシーンにおけるDX(ビジネス・デジタルトランスフォーメーション)が提唱されました。

これによって、多くの企業が自社の労働環境の改善や利益の向上のために積極的にIT技術を取り入れ、活用するようになった経緯があります。 アメリカを中心に世界でDXが広まっており、日本でもここ数年は遅ればせながらDXの取り組みが本格化している状況です。

DXエンジニアが必要とされる背景

情報処理推進機構の調査によれば、2021年に日本でDXに取り組んでいる企業は約56%であるのに対して、アメリカでは約79%の企業が積極的にDXを推進しています。 さらに、DXに取り組んでいない企業はアメリカが14.1%であるのに対して、日本では33.9%の企業が特に何もしていない状況です。

急速なデジタル化でビジネス環境が変化する中、日本はアメリカを中心とした諸外国に比べて、質的にも量的にもDXの流れについていくためのリソースが不足しています。 事実、アメリカではDXを担う人材に「過不足はない」と回答した企業は、「量」の確保について43.6%、「質」の確保は47.2%に上っています。

対して日本は「量」で15.6%、「質」も14.8%にとどまっており、多くの企業がDX人材が不足していると感じているのが現状です。 DXを主導する知識・スキルを有しているのは、主にエンジニアです。エンジニア自体が慢性的な人材不足のため、DXを担えるエンジニアの育成が急務になっているのです。

参考:DX白書2021 第2部・第3部|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

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自社でDXを推進するエンジニアを育てるメリット

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DXエンジニアは急速にデジタル化している社会において、企業として生き残っていくために必要な人材であることは間違いありません。自社で積極的にDXエンジニアを育成するメリットとして、具体的に何があるでしょうか?

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環境に応じて柔軟なシステム開発が可能

DXを担うエンジニアを育成することで、自社の環境に応じて柔軟なシステム開発が可能になります。

自社の細かい業務内容や、それを担う業務システムの状況を詳しく理解しているのは、社内のエンジニアに他なりません。 既存システムの長所や問題点を理解しているエンジニアがDXを担えば、外部の人材がDXを推進するよりも、スムーズにデジタル化を進められるでしょう。

新しくシステムを導入する場合でも、より現場の状況に即した開発が可能になり、結果的に多くの社員がDXに適応しやすくなります。

一貫したシステム運用を実現

外部にDXを担うシステムの開発・運用を依頼した場合、外注先の技術力やコストの事情によっては一貫したシステム開発ができない可能性があります。意思疎通の行き違いによって、トラブルが発生する可能性もあるでしょう。

一方、自社のDX人材が開発を担当すれば、企画からテスト運用まで一貫してできるため、システムの一貫性を保てます。自社開発の方がコストが安く済むのもメリットです。長期的な視点で考えれば、自社でDXエンジニアを育成した方がよいでしょう。

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DXエンジニアに求められる知識・スキルは?

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DXエンジニアに求められる具体的な知識やスキルには、何があるでしょうか? ベースとなるのは一般的なエンジニアの知識・スキルですが、DXを担うためには、最新のIT技術やシステムの開発ノウハウも求められます。

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IT全般に関する知識

DXエンジニアには、現在主流となっているIT技術に関する知識や知見が欠かせません。企業の生産性・業務効率を向上させるシステムや、Webアプリケーションの仕組み・運用方法を正確に理解していなければいけません。

さらに、最新のIT用語の理解や活用方法は最低限のスキルといえます。セキュリティに関する知識も求められるため、一定の水準以上のデジタルリテラシーが求められるでしょう。

プロジェクトマネジメントのスキル

DXを推進するには、システム開発をはじめとしたプロジェクトを適切にマネジメントできるスキルも必要です。大規模なプロジェクトではなくても、日常的にシステムを運用する上でマネジメントスキルは役立ちます。

DXエンジニアの多くがプロジェクトを効率的に推進できれば、スピーディーにDX化を実現できるでしょう。DXのためには多くの課題を乗り越える必要があるので、状況に合わせて柔軟にプロジェクトをかじ取りできる人材が必要です。

近年はレガシーな業務システムの刷新を求められる企業が増えており、そのプロジェクトを担う人材も求められています。 既存システムがDXの足かせとなっている場合も多く、約7割の企業が老朽化したシステムがDXの足かせになっていると回答している調査もあります。

プロジェクトマネジメントができる人材を増やしてレガシーシステムを刷新できれば、DX化とともに企業の生産性アップも実現するでしょう。

参考:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(METI/経済産業省)

データサイエンスに関する知識・スキル

DXエンジニアは、ビッグデータの利用や効率的にデータを活用できるシステムの開発を担うこともあります。DXに必要な仕組みの構築には、データサイエンスに関する知識やスキルも必要です。

特に、AI(人工知能)を活用したデータ分析や将来予測は幅広い業界で活用され始めており、AI技術を使いこなせる「データサイエンティスト」の需要が高まっています。 今後、データベースを活用した合理的なマーケティングや、AIによる高度な分析が企業の業績に大きな影響を与えるでしょう。データサイエンスの知見を持つエンジニアは、長期にわたって企業の成長を担う人材になるはずです。

UXやUIに関する知識・スキル

DXエンジニアには、設計したシステムをしっかりと現場で活用してもらえるように、UXやUIに関する知識・スキルも必要です。

「UX(User Experience)」とは、システムの利用を通じてユーザーが得る体験を指します。多くのユーザーから好まれるシステムを開発するために欠かせません。 システム内の導線や情報の読み込み速度、入力フォームにおける手順の簡便さなど、さまざまな要素がUXにつながります。

一方、UI(User Interface)は「システムとユーザーの接点」を指す言葉です。アプリケーションの画面の見やすさや使いやすさ、ユーザーの利用を補助する機能の有無などがUIの優劣に関係してきます。 UIが優れたシステムはITリテラシーが低めのユーザーでも問題なく使いこなせるので、さまざまなユーザーの利用が想定されるシステムには欠かせない要素といえるでしょう。

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DXエンジニアの育成方法

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自社でDXエンジニアを育成するには、具体的にどのような方法が考えられるのでしょうか?DXを推進する人材を確保するには、まずDXに向いている人材かどうかを判断しなければいけません。 適性のある人材を見極め、時間をかけて育成しましょう。代表的な三つの方法を紹介します。

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座学の講座を開設する

DXエンジニアを育てるには、推進に必要な基礎知識・心構えについて教える座学講座を開設する方法があります。座学での講座には、ハンズオン講座と外部講師による講座の二つが考えられるでしょう。

ハンズオン講座とは、いわゆる「体験学習」のことで、eラーニングの学習でも主流になっている方法です。実際にシステムやアプリケーションなどを操作しながら学習を進めていくため、技術系のスキルを習得するのに役立ちます。

一方、外部講師による講座は、企業のDXを推進しているプロフェッショナルから、必要な知識・技術を学ぶ方法です。 講師からはどのようなマインドでDXの推進を実現したか、注意すべき点などを経験者として教えてもらえます。受講したエンジニア自身が、DXを推進する際の参考になるでしょう。

OJTで実地を通して学ばせる

座学で学んだ事柄を実地を通して学習・経験させるには、OJTが最適です。

一般的にOJTは、新人に対して業務の遂行に必要なスキルを習得させるために導入されますが、既存の人材をDXエンジニアに育てる際にも活用できます。

学んだことをOJTで実践させる方法は、企業によってさまざまです。 一例として、社内でDXのためのプロジェクトチームを立ち上げる方法があります。チーム内で必要なスキルを身に付けたエンジニアに、DXのためのシステムの開発や運用を任せてみるというやり方です。 小規模なチームでスタートして知識やノウハウを高めながら、徐々に全社に適用していくとよいでしょう。

外部の研修を活用する

外部の研修を活用して、自社に必要なDX人材を育成している企業も増えています。

社内にDXエンジニアを育成するノウハウやリソースがない場合には、外部の研修企業に人材育成を任せるのも一つの選択肢でしょう。 学術機関の専門家や、実際に企業のDXを推進していた専門家が講師を務める研修も多いので、最新の知識や技術を実践を通じて学べます。

エンジニア未経験者をDXエンジニアに育てたいなら、フロントエンドを学べるジョブサポートの研修がおすすめです。バックエンドよりも習得しやすいため、未経験からでもエンジニアとしての基礎力を身に付けられるでしょう。

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DXを担う人材育成のポイント

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DXを担うエンジニアが多いほど、安定して成長できる企業になるでしょう。しかし、全ての社員がDXを担うのに適しているとは限りません。人材育成を成功させるには、向いている人を見極めた上で適切な研修を行う必要があります。

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育成対象とする人材の見極めが重要

DXを担当するエンジニアを育成するにあたっては、まず育成対象にする人材の見極めをしなければいけません。人によって強みや活躍できる分野は変わってくるので、適性のある人材を慎重に選択する必要があります。

DXで強みを発揮できる人材を選んで育成すれば、適性のない人を無理に育成するよりも圧倒的に成果を出しやすいでしょう。人材育成コストの削減にもつながります。

マインドセットを醸成

企業のDXを担う人材には専門的な知識やスキルの他に、マインドセットも重要です。多くの企業がテクノロジーに関するスキル以上に、DX人材には行動特性やマインドセットが必要と感じています。

DX人材を育成する際には、エンジニアとして必要なハードスキルとともに、問題解決に必要な協調力や調整力といったソフトスキルも伸ばさなければいけません。 技術一辺倒ではなく、企業の将来を担う人材として必要なソフトスキルを伸ばす育成方法を考えましょう。外部研修で社外の考え方に触れさせるのも効果的です。

実践を重視したカリキュラムを用意

DXエンジニアとして、必要な知識とスキルを学んでもらうことはもちろん重要です。しかし、最終的には実際のプロジェクトで経験を積ませなければなりません。

学習と実践をバランスよく組み込んだカリキュラムを作りましょう。 適切なタイミングでフォローできる体制作りも、効果的な育成に重要です。DXの推進メンバーが集中できるように、既存業務と両立できる環境も整える必要があります。 場合によっては既存の業務から離れて、DXの推進に注力できる組織作りを検討しましょう。

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DXの中核となるエンジニアを育てる

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企業のDX推進の中核を担うのがDXエンジニアです。社内でDXを推進するエンジニアを育成すれば、自社に合った柔軟なシステム開発ができます。たとえ環境に変化が生じても自在にカスタマイズできるため、一貫したシステム運用も可能になるでしょう。 DXエンジニアを育成するには、座学での講座やOJTに加えて、外部の研修を利用する方法があります。 多くの研修企業がDXエンジニア育成のカリキュラムを提供しているので、積極的に活用を検討しましょう。社内の環境づくりも同時に進めれば、より効果的にDXエンジニアの育成が進むはずです。

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