エンジニアの新入社員はモチベーションが落ちやすい?上げるコツとは
目次[非表示]
- 1.新入社員のエンジニアはモチベーションが落ちやすい
- 1.1.目の前の業務に負われて成長できない
- 1.2.業務上のコミュニケーションがうまくいかない
- 1.3.仕事が高評価につながりにくい
- 2.新人エンジニアのモチベーションを上げるには
- 2.1.仕事の目的を明確に伝える
- 2.2.具体的なキャリアをイメージさせる
- 2.3.分からないことを相談できる環境をつくる
- 3.新入社員だからこそ抱える心情にも注目
- 3.1.応募前とのギャップにショックを受けている
- 3.2.ミスをして怒られるのが怖い
- 4.新入社員のエンジニアに対する接し方
- 4.1.期待を示して自主性を育てる
- 4.2.承認の声かけを意識的に行う
- 5.新人エンジニアが成長できる環境を整えよう
- 5.1.研修でスキルアップできる体制をつくる
- 5.2.1on1やメンター制度で新入社員に寄り添う
- 5.3.新たなスキルの習得を後押しする
- 6.新入社員のモチベーションを上げて戦力化を
新入社員のエンジニアはモチベーションが落ちやすい
エンジニアの新入社員は技術職でない職種と比べて、仕事へのモチベーションが下がりやすい職種です。どのような状況が新人エンジニアの意欲を減退させてしまうのでしょうか。新卒採用や教育に関わる人事担当者、これからエンジニアとして入社予定の方も参考にしていただければと思います。
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目の前の業務に負われて成長できない
エンジニアはシステムの開発・構築の主たる業務において、素早く構造や仕組みを理解しなければなりません。例えば、コードを読む力や解析能力など、さまざまな技能が必要です。
しかしまだ経験が不足している新人エンジニアの場合、仕組みの理解やコーディングにかなりの時間がかかってしまいます。その状態で実地に出るとただ目の前の業務を指示通りにこなすだけになり、成長を実感できません。 常に直近の作業に時間を取られる環境に、スキルアップができないと感じて意欲をそがれてしまうのです。モチベーションの低下から離職を考える人も少なくありません。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策はこちら
業務上のコミュニケーションがうまくいかない
エンジニアは1日中パソコンの前で作業をしているわけではなく、クライアントや他のエンジニアとコミュニケーションを取りながら業務を進める必要があります。 しかしコミュニケーションが苦手だったり他者に意見をうまく伝えられなかったりする人は、エンジニアの中にも少なからずいるでしょう。
コミュニケーション能力が未熟なエンジニアは、周囲との意思疎通がうまくいきません。業務に必要なやり取りが円滑に進まず、仕事の業績が上がりにくくなります。 さらに人間関係の摩擦で余計なストレスがたまれば失敗も増え、ますます仕事への達成感を得られなくなってしまいます。結果としてモチベーションが下がっていくのです。
仕事が高評価につながりにくい
新卒のエンジニアやポテンシャル採用で入ってきた未経験者には、業務をこなすために必要なスキルが十分に育っていません。周囲に追いつくために努力しても、入社後数カ月は経験のあるエンジニアのスキルに及ばないでしょう。 経験豊富なエンジニアに比べて待遇も良くはないため、モチベーションが維持できない場合もあります。上司から正当に評価してもらえないと感じる新人は少なくありません。
特に過度な成果主義によって、結果のみが重視される職場環境では不満の蓄積に注意が必要です。せっかくポテンシャルを評価されて入社した人材が、入ってまもなく離職してしまう可能性があります。
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新人エンジニアのモチベーションを上げるには
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エンジニアの新入社員のモチベーションを上げるためには、抱えている課題を解消できるような取り組みが求められます。具体的にどのような施策が、新人エンジニアの意欲向上につながるのでしょうか。
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仕事の目的を明確に伝える
業務に慣れていない新人エンジニアには、まず仕事の目的を明確に伝える必要があります。何のために目の前の作業をしているのか、行う目的や背景を分かりやすく説明しましょう。
目的がはっきりした仕事と単にこなすだけの業務では、携わる人のモチベーションが大きく変わってきます。 特にエンジニアは開発プロジェクト全体を俯瞰しながら、適宜スケジュールを調整しなければならない職種です。 新人のうちから仕事の背景や全体像を意識させることで、仕事へのやる気を高められるだけでなく効率的に業務をこなせる人材に育成できます。
具体的なキャリアをイメージさせる
新人のエンジニアに対して、本人がキャリアを意識する機会を設ける施策も大事です。
エンジニアになる人の多くは、自分なりに描いたキャリアに業務や環境がマッチしているか確認して応募します。 入社後も具体的なキャリアビジョンを認識してもらい、現状で達成されそうかを企業側もチェックしなければなりません。
評価や待遇についてどう思っているかも、確認しておきましょう。 目の前の仕事や環境が自分の描くキャリアを適合していれば、自然に仕事へのモチベーションが湧いてくるはずです。大きなズレがあるなら本人と話し合った上で、近づけるための方法を模索します。
分からないことを相談できる環境をつくる
分からない点があった場合に、気軽に相談できる環境をつくるのも重要です。不明点や疑問があったときに聞けない環境は、エンジニアの新入社員を孤立させ意欲の低下を招きます。 自己解決できない問題にぶつかっても、社内の環境や雰囲気から相談できずにいる新人エンジニアも少なくありません。
スキルの育成を効率化するためにも、解決が難しい問題にはフォローを入れられる体制をつくりましょう。分からないことを上司や先輩に聞ける環境は、新人エンジニアの成長を促しモチベーションを向上させます。
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新入社員だからこそ抱える心情にも注目
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新人のエンジニアに多い悩みを解消できる環境づくりに加えて、新入社員だからこそ抱えがちな心情にも注目する必要があります。 エンジニアに限らず新入社員は職場環境に慣れるまで、さまざまな悩みを抱えるものです。新人の抱える心情を理解し、適切なフォローができる環境を整えましょう。
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応募前とのギャップにショックを受けている
新入社員なら程度の差はあれ、多くの人が入社後に応募前とのギャップを感じるでしょう。ベテラン社員でも、新人の頃は入社前に抱いていたイメージと実際の職場とのギャップを多少なりとも感じていたはずです。
仕事や職場環境に慣れれば徐々に解消されていきますが、人によっては入社前に抱いていたイメージとのギャップが大きすぎる場合もあります。 そうしたケースでは職場になじめなかったり、仕事のモチベーションが落ちてしまったりする可能性は高いでしょう。
企業側は採用時にできるだけギャップが生じないよう、職場環境や新人に期待している点を分かりやすく伝えなければなりません。 自社の良い面だけでなくネガティブな側面もある程度は誠実に伝えておくことで、入社後のギャップによるショックを緩和できるはずです。
ミスをして怒られるのが怖い
エンジニアに限らず、新入社員は職場でミスをして怒られるのを恐れてしまいがちです。上司がちょっとした注意をしただけでも、緊張感がある環境だと萎縮してミスを繰り返してしまう新人は珍しくありません。
小さななことでもしかられるような職場だと、新入社員は傷付きたくないばかりに報告をしなくなる危険があるでしょう。結果として早期にミスをリカバリーできず、事態を悪化させかねません。
新入社員にはミスは付きものなので、企業側も一定ラインまでは許容する姿勢が重要です。指摘するときも一方的にしかるのではなく、先輩社員が適宜フォローしながら改善できる雰囲気をつくります。 新人がミスを恐れず積極的にチャレンジできる環境では、成長への意欲が増すでしょう。
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新入社員のエンジニアに対する接し方
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新人のモチベーションを維持して自社で活躍できる人材に教育するには、直属の上司が取る姿勢が重要です。新入社員に接する機会が多い上司には、どのようなポイントを意識してもらえばよいのでしょうか。
期待を示して自主性を育てる
エンジニアを育成するときは、業務の目的を明確にして相手への期待を伝える取り組みが重要です。目的が明確でなければ成長しているかどうか判断できず、モチベーションも下がってしまいます。 ある業務が持つ目的や意義だけでなく、達成した先にある成長まで提示するのが理想です。
事前に一人ひとりのキャリアプランを確認しておくと、目の前の仕事がキャリアの実現にどう役立つのかを説明できます。上司には細やかなヒアリングと、業務を与える前の目的共有を促しましょう。
承認の声かけを意識的に行う
新人が達成した目標や使えるスキルの増加に対して、上司から意識的な承認の声かけが必要です。
自分が成長したと感じられれば、モチベーションが上がってさらなる躍進を見込めます。 特に初めてエンジニアの仕事に就いた人は、何を成長の基準にすればよいか分からず不安になってしまいがちです。
小さな出来事でも企業として歓迎すべき行動や結果なら、上司は積極的に褒めましょう。日常業務へのモチベーションも上がり、自ら進んで学ぶ姿勢が醸成されます。
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新人エンジニアが成長できる環境を整えよう
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新人のエンジニアがモチベーションを維持して成長し続けられる環境は、どうすればつくれるのでしょうか。数ある取り組みの中から特に効果的なものを三つ紹介します。
研修でスキルアップできる体制をつくる
エンジニアを育成するとき、OJTの社内研修からスタートする企業は多いはずです。先輩エンジニアによるOJTでは業務に必要な知識やスキルが身に付きます。
基礎からしっかり理解させたい言語や技術があるなら、実地ではなく座学を取り入れるのも方法です。社内のリソースやノウハウでは足りないと感じるなら、外部研修を頼りましょう。 社内で研修プログラムを用意する手間や費用を削減でき、外部のプロ講師から効率的に必要な知識やスキルを習得させられます。
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1on1やメンター制度で新入社員に寄り添う
上司と個々の新人エンジニアによる1on1面談や、メンター制度の導入が成長の促進に効果的です。新入社員のエンジニアにとって、自らの悩みや課題を共有できる場はスキルアップの障害を取り除くのに役立ちます。 個別面談で企業に対する意見も聞ければ、より仕事のしやすい環境の構築や人間関係の改善にもつながるでしょう。
立場に関係なく意見を言える環境は、心理的安全性を育み日常業務の生産性アップにも寄与します。 先輩社員が新人のメンターとして話を聞く体制にすれば、新人の仕事に対する責任感が高まるのもメリットです。寄り添ってともに成長していく姿勢が求められます。
新たなスキルの習得を後押しする
エンジニアは自らスキルをブラッシュアップし続けなければ、最前線で活躍し続けられない職種です。日々の業務をこなすのに加えて、自主的に学習してスキルを習得する必要があります。
企業としても、新人が新たなスキルを自主的に学ぶ機会を提供する・後押しするといった施策が必要です。 新人研修が終わった後も定期的に外部の研修を利用したり、講座やセミナーの受講を支援したりするなどの取り組みを考えましょう。成長できる環境はエンジニアのモチベーション向上に直結します。
■関連サイト
新入社員のモチベーションを上げて戦力化を
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新入社員のエンジニアの中には、目の前の業務に忙殺されて成長が難しいと感じる人がいます。コミュニケーションの難しさや待遇・評価が上がらない状況も、モチベーションの低下を招く原因です。 企業側は社内の風通しを良くするとともに、新人に仕事の目的や意義を正しく伝えましょう。
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新人が仕事と自らの望むキャリアと結び付けられるような働きかけも大切です。 自社で活躍できる人材を育てるには、意欲の向上と同時に成長機会を与える施策が求められます。研修制度の整備や新入社員の不安に寄り添う姿勢、スキルアップの後押しを意識すれば育成の効果を見込めるはずです。