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理想のOJT研修とは?計画と振り返りなしでは上手くいかない

現場で先輩の指導を受けながら行うOJT研修とはどのような方法なのでしょうか? OJTの基本的な意味を押さえた上で、目的や指導法について紹介します。失敗する理由についてもチェックしOJT研修を成功へ導きましょう。

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目次[非表示]

  1. 1.OJT研修の意味と実施方法
    1. 1.1.OJT研修とは
    2. 1.2.時期と期間
    3. 1.3.OJT研修に似た制度
  2. 2.指導者が行うこととは
    1. 2.1.業務の説明、チェック
    2. 2.2.内省を促す
    3. 2.3.進捗管理、評価
  3. 3.OJT研修の目的
    1. 3.1.早期戦力化を目指す
    2. 3.2.人材開発
  4. 4.理想のOJT研修とは
    1. 4.1.計画性がある
    2. 4.2.組織で責任を持って実施されている
    3. 4.3.コミュニケーションが活発
  5. 5.OJT研修で起こりうる失敗
    1. 5.1.放置して不安にさせてしまった
    2. 5.2.厳しい指導によりやる気をなくしてしまった
  6. 6.OJT研修をスムーズに行うには
    1. 6.1.指導者の選出、トレーニング
    2. 6.2.OJTマニュアルの作成
    3. 6.3.Off-JT研修で事前学習
  7. 7.効率的なOJT研修で新人の成長を促す

OJT研修の意味と実施方法

On the Job Training の略であるOJT研修は、その名の通り実践で先輩に付いて学ぶ研修方法です。またOJTに似た、先輩が後輩を指導する他の制度についても特徴を知っておくと、OJTの理解を深めるために役立つでしょう。

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OJT研修とは

上司や先輩が業務を通して部下に教育訓練を実施することをOJT研修といいます。業務を担当している先輩から直接実践の中で教わるため、現場で今まさに必要とされている生きたスキルを身に付けられるのが特徴です。

OJTは第一次大戦中のアメリカで軍隊教育のために開発された手法を元にしています。その後、時代に合わせて変化しながら利用され続け、現在でも多くの組織で実践的な研修方法として採用されている方法です

時期と期間

研修はあらかじめ実施する時期や期間を設定して行います。OJT研修も同様です。業種や職種により必要な期間は異なりますが、新入社員の場合おおむね1年間と設定されるケースが多いでしょう。

近年、正社員が担当する仕事の複雑さは増しています。戦力として業務に携わるにはたくさんのことを覚えなければいけなくなったのです。

そのため、しっかり仕事を覚え大きく成長してもらうために、研修期間を以前より長めに設定するケースが増えています。

OJT研修に似た制度

先輩が新人を教育するという点でOJTに似た制度があります。OJTが業務についてサポートするのに対し、メンタル面をサポートするのが「メンター制度」です。年齢や社歴の近い先輩がメンターとして新人に助言します。

また、直接仕事に関わる問題についてサポートする仕組みが「エルダー制度」です。OJTでは所属長が指導することもありますが、エルダー制度では数年年上の先輩社員が担当します。

身近な先輩に気軽に相談できるため問題を抱え込むことを防げますし、職場生活の悩みについても相談役として機能しやすい仕組みです。

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指導者が行うこととは

OJT研修の指導者には、具体的に何を任せればよいのでしょうか?段階ごとに必要な業務について解説します。

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業務の説明、チェック

業務について新人に教え始めるとき、最初は指導者がお手本として実際の作業をしましょう。目の前で行うことで、何をどのようにすればよいかイメージしやすくなるはずです。

その上で、業務の必要性と合わせて内容を説明します。手順はもちろん、重要な点や注意点についても解説が必要です。また、説明についての質問も受け付け、不明点があればこの時点で解消します。

そして、説明が終わったら実践です。このとき指導者は見守るだけにとどめ、新人本人に任せるのがポイントです。

最後に、実践した結果についてフィードバックします。

その際、上手くいかなかった部分があれば具体的にアドバイスしましょう。よかった点をきちんとほめることもやる気アップにつながります。

内省を促す

指導した業務をよりよく定着させるには、内省を促すサポートが役立ちます。

まず実施するのは振り返りです。取り組んだ業務の成果がどうだったのかを新人に確認し、その理由を探っていきます。

このとき、よりよく内省できるよう「今回よかったところで次回にも生かせそうな点は?」「何か一つ変えるとしたらどこ?」といった適切な質問を投げかけることも大切です。

そして、十分に業務の結果を振り返れたら概念化しましょう。同じ業務を次回行うときに生かせる点は何か考えさせるのです。こうして自ら導き出した答えは、教えられただけの内容と比べて忘れにくいでしょう。

そのため、次に同じ業務に取り組むときに教訓を生かしやすくなります。また、似た業務への応用もしやすくなるでしょう。

進捗管理、評価

OJT研修がどのくらい進んでいるか、進捗管理と評価をするのも指導者の仕事です。業務で使う専門用語に慣れてきたか、スムーズに取り組めているか、同じところでつまずいていないか、といった点をチェックします。

ただし、新人に逐一確認していると、煙たがられることや信頼されていないと感じさせることにつながるでしょう。そこで活用したいのがOJTシートです。

OJTシートは目標と達成度の管理に使うもので、指導者が使う育成シートと新人とのやり取りに使うコミュニケーションシートで構成されます。

このシートを使うことで現状の課題が明確になり効果的な指導がしやすくなるでしょう。

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OJT研修の目的

先輩や上司が実践を通して指導するOJTは、どのような目的で実施される研修なのでしょうか?目的を把握することで、的確な指導やOJTの計画作りに役立てられるでしょう。

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早期戦力化を目指す

OJT研修は新人の早期戦力化のために実施する方法です。現場の空気感の中で、実際の機器を使い仲間とコミュニケーションを取りながら実践するため、すぐに役立つスキルを身に付けられます。

また、現場で行われているけれどマニュアル化されていないノウハウの習得や、マニュアル化できないイレギュラーケースへの対応といった能力も磨かれていくでしょう。

さらに、1対1や1対2といった少人数制で行われる研修のため、各自の習熟度や得手不得手に合わせて内容をカスタマイズしやすい点も、早期戦力化しやすい理由です。

人材開発

新人1人ずつに対して柔軟に対応しやすいOJTは、人材開発にも役立つ手法です。現在の企業では、個人の能力や才能を正しく評価し、戦略的な人事を行う傾向が強まっています。

そのため、入社直後から新人のスキルや能力を効果的に伸ばしつつ正確に把握するという目的のために、OJTを利用している側面もあるのです。

理想のOJT研修とは

新人教育は、単に現場で教育をする体制があればよいというわけではありません。効果的に新人教育をするための、理想的なOJTについて見ていきましょう。組織全体でバックアップしながら全体で新人を育む姿勢が大切です。

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計画性がある

理想のOJTを実施する上でまず重要なのは計画性があるということです。どのくらいの期間とペースで研修を実施するのかを明らかにします。

具体的には、「できるようになってほしい業務」「業務遂行に必要なスキルや知識」「これらを実現するためにどの仕事をいつどのように任せるか」といった点を決めましょう。

独り立ち後に担当する業務に合わせて、それぞれ任せるタイミングを決定することで育成計画に落とし込んでいきます。

組織で責任を持って実施されている

現場で教育を実施するOJTですが、その実施は組織全体で行われることが理想です。実際に指導するのは現場の指導者ですが、指導者だけに負担が偏る方法ではいけません。

指導者への負担があまりにも大きい場合、指導者自身の仕事に遅れが出ることや、研修という名目で指導者の仕事を手伝わせるだけという事態に陥ることもあります。

すると、新人のスキルアップが思うように進まず、教育計画に支障が出ることもあるでしょう。そのため、OJTは組織全体で取り組まなければいけない仕事なのです。

指導者が中心となりOJTを進めつつ、組織全体で新人を育てるという意識や制度の整備を整えることが大切でしょう。

コミュニケーションが活発

活発にコミュニケーションが行われていることも重要なポイントです。コミュニケーションといっても難しく考える必要はなく、毎朝「おはよう、調子はどう?」と声をかけるだけでも新人を勇気付けることにつながります。

また、分からないことをすぐに相談できる雰囲気作りも大切です。質問したいことがあっても声をかけにくい職場では、なじめないと感じる新人もいます。これは早期離職につながる理由でもあるため注意が必要です。

加えて、新人には報告・連絡・相談の違いを早い段階で教えましょう。先輩に適切な指導を仰げるコミュニケーション能力を早期に身に付けることで、職場内でスムーズなコミュニケーションが取れるようになります。

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OJT研修で起こりうる失敗

制度が上手く働かない場合、OJT研修が失敗に終わる可能性もあります。あらかじめ起こる可能性のある失敗について知っておくことで、事前に対策しやすくなるはずです。

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放置して不安にさせてしまった

まず挙げられるのが新人を放置し不安にさせてしまうという事態です。その後も不安感が拭えないままだと、最終的に離職につながる可能性もあります。

指導者となった先輩が多忙でなかなか教えてもらえない場合や、他の先輩に質問しようとしてもそもそも職場に先輩がいない場合、放置された新人はなかなか仕事を覚えられません。

また、年齢の離れた指導者しかおらず教育に尻込みしている場合、新人は職場になじめないと感じやすくなるでしょう。指導者との距離が縮まらないため、どんどん研修が遅れていくことも考えられます。

このような放置が発生しないようにするには、新人教育の成果を業績評価に反映する仕組みが有効です。

厳しい指導によりやる気をなくしてしまった

厳し過ぎる指導で新人がやる気をなくすこともあります。例えば、指導者が研修中すぐに感情的になる場合、新人が委縮し自ら行動できなくなることもあるでしょう。

ミスの理由や原因を探り次へ生かすということもできず、ただ失敗し怒られたという感覚だけが残ることもあるのです。

また新人への期待から、徹底的に指導し優秀な人材に育てたいという思いを抱く指導者もいます。しかし、最初から難易度の高い内容を教えると「難し過ぎて自分にはできない」と自信をなくすこともあるためよくありません。

さらに、指導者がすぐに答えを出してしまい新人に考えさせない研修の仕方も、新人の自立が遅れる原因になるでしょう。

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OJT研修をスムーズに行うには

スムーズにOJT研修を進めるためには事前準備が欠かせません。具体的に行う準備について知り取り入れることで、新人の早期戦力化に役立てられます。

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指導者の選出、トレーニング

まず実施するのは指導者選びとトレーニングです。新人の指導に適した社員を選び、適切な指導ができるよう事前に研修をします。

指導者は教える業務についての十分な知識を持っている他、新人が質問や相談しやすいようコミュニケーション能力が高いこともポイントです。

また、新人に身近な存在と感じてもらいやすいよう年齢が近いとよいでしょう。教える業務が専門的で指導者が限られるというケースでなければ、入社5~6年目くらいの先輩に任せるとスムーズに研修が進みやすい傾向があります。

指導者のトレーニングでは、PDCAサイクルやティーチング・コーチングといったスキルを身に付けましょう。同時に、効果的な伝え方やしかり方も学びます。

OJTマニュアルの作成

OJTマニュアルも事前に作成します。この際、必ず押さえておくべきなのは、行動や判断の指針になる企業理念や、ミッション達成に必要な業務の全体像、判断を仰ぐ先を決めるのに役立つ組織体系についてなどです。

他にも、以下について盛り込みます。

  • 社内ルール
  • コンプライアンス
  • ビジネスマナー
  • 働き方
  • 業務に関する専門用語
  • 必要なIT知識
  • OJTへの姿勢

中には他の研修で習う項目もあるでしょう。しかし、OJTマニュアルではさらに踏み込んだ解説が必要なケースもあるため、現場に即した内容で作成することが大切です。

Off-JT研修で事前学習

新人に対してはOff-JT研修による事前学習を実施しましょう。OJTは実践的なスキルや技術を身に付けやすいですが、基礎を体系的に学ぶのには向いていません。

そこでOJT前にOff-JT研修を実施し、基礎を身に付けます。あらかじめ関連する知識を学んでいる状態でOJTに望めば、先輩から教えられる内容を理解しやすくなるでしょう。

自社で実施が難しい場合、外部の教育機関で体系的に学ぶ事も可能です。

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効率的なOJT研修で新人の成長を促す

OJT研修を効果的に実施することにより、新人を早い段階で戦力へ成長させられます。そのためには組織全体で育成に取り組む姿勢や、実際に業務を教える指導員のスキルアップなどが欠かせません。

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また、実施前に教育計画を設定することや、マニュアルを作成することも大切です。新人にはOff-JTを実施して基礎知識を身に付けた上でOJTに取り組んでもらうと、より効果的な研修ができます。

OJTは、社員の持つスキルや能力を育み評価する人事制度の一環としても注目されている方法です。放置や厳し過ぎる指導といった失敗に注意しながら、OJTで新人の効果的な成長を促しましょう。


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