新入社員のミスを減らすには?原因を探らず放置や厳しい叱責はNG
新入社員にミスはつきものです。しかし、根本的な解決を試みなければいつまでたっても同じミスを繰り返してしまうでしょう。新入社員のミスを減らすために会社としてできることや失敗が繰り返される原因・効果的な対策について解説します。初めて新入社員の教育担当になる方にも役に立つ内容かと思います。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
目次[非表示]
- 1.新人が毎日のようにミスをするのはなぜか
- 1.1.タスク管理ができていない
- 1.2.叱られることを恐れて萎縮している
- 2.上司の態度や指導方法に問題がある場合も
- 2.1.目的や期限などが明確でない指示はNG
- 2.2.新入社員が相談しにくい雰囲気
- 2.3.将来を見据えて丁寧な指導を
- 3.新人がミスを繰り返すときの対処法
- 3.1.ミスの理由を考えさせる
- 3.2.新入社員だから仕方がないで終わらせない
- 3.3.仕事量を見直して調整する
- 4.ミスは成長の糧と考えて指導する
新人が毎日のようにミスをするのはなぜか
新入社員にとっては初めての業務が多く、失敗してしまう場面も多いでしょう。ただしあまりにミスの頻度が高いと、指導する側の手間や心労につながります。なぜ毎日のようにミスが起こってしまうのでしょうか。
ミスを頻発しがちな新人の特徴と、失敗につながりやすいシチュエーションを紹介します。
タスク管理ができていない
入社したばかりの頃は、業務の全体像が見えておらずタスクの優先順位がつけにくいものです。やるべきことを整理できておらずあちこち手を出してしまうと、ミスの頻発につながります。
新入社員に対しては、仕事を振る際に優先度や納期を伝えておくのがポイントです。タスクを整理できればやるべきことの見極めがしやすくなり、ミスが減るでしょう。
最初は上司が優先度を決めていても、パターンや業務量を把握できてくれば自分でタスク管理ができるようになる場合もあります。タスク管理ができていない社員がいるなら、まずは仕事の優先度を伝えやるべきことに集中させる工夫をしましょう。
叱られることを恐れて萎縮している
叱られることを恐れている心理状態の新人は、緊張とストレスを感じています。「ミスをして怒られたらどうしよう」と考えると、余計にミスをしやすくなるでしょう。
また叱られることを恐れるあまり質問ができず、自分のやり方で進めてしまった結果間違えるケースもあります。怒られたくないために報告をせず、事態が深刻になるまで放置してしまうなど、新たなトラブルにもつながりかねません。
新入社員が極度に緊張している場合や、叱られることを怖がっていると感じた場合はフォローを入れましょう。新人がリラックスして業務に取り組むためには、失敗に対して感情的に叱らない環境も重要です。
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上司の態度や指導方法に問題がある場合も
上司の態度や指導方法が原因で、新入社員のミスが多くなるケースもあります。新人がミスを起こしがちな場合は、上司側にも問題がないかどうか確認しましょう。新入社員のミスを誘発する原因になり得る要素と、改善のポイントを紹介します。
目的や期限などが明確でない指示はNG
目的や期限などの指示が曖昧だと、新人側の裁量で判断しなければなりません。「なるべく早く」「臨機応変に」などと言われても、入社したばかりの新人にとっては基準がわかりにくく対応しづらいでしょう。
例えば上司は1時間以内にという意味で「なるべく早く」と言ったつもりでも、新人側は「今日中に」と受け取っているかもしれません。どんな数字が報告書に必要なのかも、具体的に指示していなければ抜ける可能性は高くなります。
指示された業務を何のためにしているか、目的を明示することも重要です。資料を作ってくれとだけ言うのではなく、「明日の会議で営業数値を提示するための資料を作ってくれ」など、具体的に何のための仕事なのかを伝えましょう。
新入社員が相談しにくい雰囲気
相談しにくい職場の場合、判断に悩むことがあっても相談できずに自分の裁量で動くことになります。自己判断が誤っていて結果的にミスになるケースもあるでしょう。
質問してきた新人への態度が厳しい、叱った後にフォローがない、自分で判断しろと追い払うなどの態度をとる上司がいるなら要注意です。上司が相談しにくい雰囲気を出していると、新人は必要なときに頼れません。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
上司側から新入社員に対して声をかける・情報共有を積極的に行うなどの取り組みを行い、相談しやすい雰囲気作りに努めましょう。
将来を見据えて丁寧な指導を
教育担当の社員が自分の仕事から手が離せなかったり、教える時間が少なかったりすると、新人への指導が雑になってしまう可能性は十分にあります。
ただ入社して日が浅い新人を丁寧に教育しておかなければ、小さなミスが大きなトラブルに発展し余計に仕事が増える事態にもなりかねません。指導がいい加減になってしまうと、新人側も手を抜いてしまいがちになるでしょう。
将来的に重要な仕事を任せられる人材に育てるためにも、入社したての社員には丁寧な指導を心掛けましょう。
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新人がミスを繰り返すときの対処法
何度も同じミスを繰り返す新人がいると、指導に時間をとられ業務が滞ってしまいがちです。一度した失敗を再び起こさないように指導するには、どうすればよいのでしょうか。三つの重要なポイントを解説します。
ミスの理由を考えさせる
ミスが発生したとき、何が原因だったのかを新入社員自身に考えさせると再発防止に役立ちます。原因だけでなく対策法も考えてもらい、実行させるのがポイントです。
指示を把握できていないようならメモを取る、数字の間違いが多いようなら検算する・Excelで入力するなど、適切な対策を自分で考えることでミスを減らせるでしょう。原因がわかっていれば繰り返さないだけでなく、よりよい結果を出す方法も見つかりやすくなります。
新入社員だから仕方がないで終わらせない
新入社員がミスを犯したとき、「まだ新人だから仕方がない」で済ませていては成長が望めません。新人であっても必要に応じて注意し、同じ間違いを繰り返さないよう指導することで仕事に対する責任感を育めます。
度重なるミスは入社したての頃は許されても、改善されい社員には厳しい評価が下るでしょう。会社のためにも本人のためにも、改善すべきところは明確に指摘しミスを減らすサポートをすることが重要です。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
仕事量を見直して調整する
まだ仕事覚えきっていない状態でタスクの量が多くなると、ミスが起きても原因や改善策を考える時間が十分にとれません。対策を講じられずミスの繰り返しが目立つようになるでしょう。
入社したてで業務になれていないうちは、業務自体にかかる時間だけでなく、振り返りの時間やミスの原因を考える時間も考慮して仕事量を調整するのがポイントです。
間違った仕事の仕方が習慣化してしまうと、いつまでたってもミスがなくなることはありません。新人のうちは試行錯誤できる程度の仕事量が望ましいといえます。
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ミスは成長の糧と考えて指導する
新入社員はまだ仕事の仕方がわからず、ミスが多くなってしまいがちです。しかしミスを減らして優秀な社員になるか、いつまでもミスをし続ける社員になるかは、上司の指導や職場の環境にかかっています。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
ミスは誰にでも起こり得るものです。新人には失敗も成長の糧になると長い目で考え、将来を任せられる人材になるよう丁寧に指導しましょう。