エンジニア研修は専門のIT企業にお任せ。外部研修発注の時に見極めるポイントとは
システム開発企業においては、社員一人ひとりのスキルが経営を左右する言っても過言ではありません。現場ではシステム関連の知識以外にも多様なビジネススキルが必要になり、社員のスキル向上に研修を適切に取り入れいくことは、自社の将来設計にも関わってくるでしょう。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
目次[非表示]
- 1.なぜ研修が必要か?現場で起こるトラブル例
- 1.1.不適切な設計を行ってしまう
- 1.2.納期に間に合わない
- 1.3.予算管理ができていない
- 2.価値ある研修で実務に備える
- 2.1.研修企業に依頼するメリットとは
- 2.2.スキル、受講履歴の管理も必要
- 3.研修を依頼する企業選びで失敗しないために
- 3.1.実績があるかどうかをチェック
- 3.2.IT研修に強いかどうかは重要ポイント
- 3.3.多彩な研修環境が用意されているかどうかも確認
- 4.比較するとき見極めたいポイント
- 4.1.講師の質
- 4.2.丁寧なヒアリングの有無
- 4.3.実務を想定した研修内容かどうか
- 5.教育・研修の成否は仕事の成果に直結
なぜ研修が必要か?現場で起こるトラブル例
システムエンジニアが学ぶべきことは、システムのことばかりだけではありません。コミュニケーション能力や、ドキュメント作成能力など、多岐にわたるスキルが重要になります。
これらの知識や経験が不足することで、プロジェクトの進行に支障が出たり最悪の場合には契約解除になったりすることもあり得ます。実際の開発現場でよく起こるトラブル例を紹介します。
不適切な設計を行ってしまう
要件定義から設計に落とし込む段階で起きるトラブルは、コミュニケーションに問題がある場合が少なくありません。顧客との意思疎通がうまくいかず、双方が勘違いしたまま話が進められる場合があるからです。
顧客の要望をヒアリングする際は、誰が聞いても理解しやすい言葉選びに気を付けたり、あいまいな部分をなくしたりするよう心掛けましょう。打ち合わせ後は、すぐに内容をまとめ、お互いが共有できる形にしてくことが望ましいです。
また、ドキュメント作成に苦手意識があると、設計書を簡素化したり、疑問点を口頭で確認して済ませたりすることがありますが、メモ書きでもいいので記録(ログ)を残しておくことが大切です。
納期に間に合わない
スケジュール管理ができないのは論外ですが、予期せぬトラブルにより納期に間に合わないケースも少なくないでしょう。現在のシステム開発は1人で全てを完結することはまれで、チームで開発していくことが一般的です。
プロジェクトに関わる人が多ければ多いほど、それぞれの作業量は少なく、納期までのスピードは上がりますが、同時に多くの調整をしなければなりません。
作成したスケジュールプランは常に顧客やチーム、上司などの関係者全てが共有できる状態にし、同じ目標を見据えて作業を進められるようにしましょう。 また、受注を焦って、もともと無理なスケジュールをプランニングして開発を実施したり、工数を見誤って納期を遅らせてしまったりする場合もあり得ます。
逆に当初予定したスケジュールが完璧にスムーズに進行することは滅多にありませんので、当初から余裕を設けたスケジュール作成や、工程のレビューを実施するなど、納期遅延の対策を織り込むことが重要です。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
予算管理ができていない
顧客の予算ばかりを気にして、実際の開発に掛かる費用を正しく提示できていないケースは、プロジェクトを始める前から赤字覚悟でスタートするようなものです。
「なんとかなるだろう」というあいまいな見通しに基づき、必要な人員数の確保や開発環境が用意できずままだと、納期遅延や品質の低下を招く恐れがあります。
単純に顧客側で予算収支の見通しが甘いこともあるため、一度作成した予算プランは社内レビューを実施するなどし、予想費用の正確性を高めるようにしましょう。
どうしても不透明なことやリスクが考えられる部分は、予備費として一定度の予算を確保しておくことも一つの手段です。 何か問題が起きた場合に、どうしようもできない事態は避けられるよう対策は用意しておきましょう。
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価値ある研修で実務に備える
研修を企画する場合、社内で完結するか、社外に委託するかで悩むこともあるでしょう。社内講師であれば費用を安く抑えられますが、研修企業に依頼すると多くのメリットがあります。
研修を委託するメリットや、研修を開催するポイントなどを紹介します。
研修企業に依頼するメリットとは
研修企業に依頼することで、社内では実現しづらい大人数の受講も可能になります。 多くの人を招くためには、会場の用意から機器や資料の準備、場合によってはパソコンやサーバーなどの環境構築が必要です。社外研修は、これらの準備をまとめて委託できるメリットがあります。
研修企業の講師はその道の専門家であり、教えるプロでもあります。そのため、正しい知識を理解しやすく教えてもらえることに期待が持てるでしょう。
受講後は、参加者のほとんどが同じレベルに達することもメリットの一つです。さらに、技術的なことだけでなく、最新の業界動向や他社の参考事例なども聞ける場合があります。
スキル、受講履歴の管理も必要
研修は受講後の成果が大切です。受講履歴を管理し、現場でどれくらい役立てられているのかを測れる状態にしておくことが望ましいでしょう。
例えば、社内スキル認定制度を設け、研修受講後に試験を実施することも選択肢です。研修受講前と後に受験し、どれだけ点数が伸びたのかを測るやり方もよいでしょう。
効果測定により社員のスキルを適切に把握しておくと、プロジェクトチーム編成時にエース級の特定社員に業務が偏ったり、スキルが低い社員だけでチームを編成してしまうリスクも避けられます。若手、新人エンジニアの成長を阻む 人材育成5つの失敗と解決策
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研修を依頼する企業選びで失敗しないために
研修を委託する場合、どの企業を選択するのかは大きなポイントです。
真っ先に費用が気になるところではありますが、費用をケチってしまったがために、受講内容が社として希望する内容とズレがあったのでは意味がありません。
研修企業選びのポイントを見ていきましょう。
実績があるかどうかをチェック
まずは、これまでどんな企業に研修を実施してきたか、何社ほどやってきたかという実績を確認します。ホームページなどに掲載されている『お客様の声』を参考にするのもよいでしょう。
実績が多い研修企業は、リピートだけでなく、サービスを利用した企業の紹介や口コミで広がった可能性もあります。それだけ質のよい研修を実施できる能力があるということです。
また、プログラムを柔軟にカスタマイズできる会社であれば、それだけ人的リソースを揃え、分野に偏りなく研修を行える実力がある可能性が高いと言えます。
最低でも3社以上は比較し、企業選びの失敗を避けるようにしましょう。
IT研修に強いかどうかは重要ポイント
実績が多いだけでなく、IT研修に強いのかという見方も、企業選定の重要ポイントです。ITに特化した企業は、自社のニーズや課題を洗い出し、見合った研修内容を提案してくれるでしょう。
講師もエンジニアやプログラマーなど経験豊富である場合が多く、技術的な知識だけでなく、現場を経験した上での実践的なコツやポイントを教えてもらえることに期待が持てます。
IT研修に強い企業であれば、現場で求められる力がどのようなものかも理解しているはずです。「大手企業だから」「他社より安いから」と名前や費用だけで選定するのではなく、自社にとって本当に必要な研修は何かを踏まえて選定しましょう。
研修はあくまで手段で、研修を行うことが目的になってしまってはいけません。
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多彩な研修環境が用意されているかどうかも確認
集合研修だけでなく、オンライン研修や通信教育など、多彩な研修サービスが用意されているのかも、確認ポイントになります。
社員の中には仕事で忙しく、受講が難しい人もいるでしょう。そのため、オンライン研修や通信教育を利用することで、なるべくスキルアップに時間を割けられる工夫も大切です。
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比較するとき見極めたいポイント
研修企業を数社ピックアップして比較することは大切ですが、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。研修企業を選定する際に、見極めたいポイントを紹介します。
講師の質
まずは、企業が用意する講師の質が高いかが重要です。これまでの実績や経歴を参考にしながら、選定していきましょう。
ただし、経験がいくら豊富であっても、コミュニケーション能力が低いのは問題です。教えるプロである以上、伝え方や聞き取り方などは、参加者が好感の持てるものでなければなりません。
エンジニアとして経歴が優秀であっても、説明が分かりづらい、集中しづらいのであれば、避けた方がよいでしょう。
目ぼしい企業を見つけたら、実際に教える講師に直接会って、内容や進め方を確認するとよいでしょう。
丁寧なヒアリングの有無
研修企業によっては、費用を抑えるため事前のヒアリングを実施しない場合があります。しかし、少しでもプログラムの内容をカスタマイズするのであれば、事前の打ち合わせは必須です。
その際は、担当者の力量を見極める機会にもなるため、事前ヒアリングがある企業を選択することが望ましいでしょう。
丁寧なヒアリングと的確な提案をしてくれる企業であれば、信頼性もアップします。
実務を想定した研修内容かどうか
研修内容が、実際の業務を想定したものであるかどうかも、企業を見極めるポイントです。
システム開発者の立場としてだけでなく、営業担当者などあらゆる立場からシステム構築の流れを体験できる内容であると、実務に近い形で学べます。
単なる座学だけでなく、グループワークや実際の提案を想定したロールプレイングなどが盛り込まれている研修を選択しましょう。
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教育・研修の成否は仕事の成果に直結
システムエンジニアは、システムの知識だけでなく、要件定義やスケジュール管理、設計などのスキルがないとプロジェクトを成功に導くのは難しいでしょう。
これらの能力をアップさせるには、社員を研修に参加させることが効果的ですが、事前準備が不要で、大人数が受講できる外部研修がおすすめです。
教育の成否が、仕事の成果を左右すると言っても過言ではありません。研修企業を選ぶ際は、企業や講師の実績を確認するなど、慎重に選択しましょう。