SQLの勉強方法とは。学習時間や流れと学習ポイントを解説
データベースを扱うエンジニアにとって、SQLの習得はほぼ必須です。データベースエンジニアになるためには、SQLを勉強する必要があります。どのようにSQLを学習すればいいのでしょうか。学習時間方法や学習のポイントについて解説します。
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目次[非表示]
- 1.なぜSQLを勉強するのか
- 1.1.SQLとは
- 1.2.データベースを扱うために不可欠
- 2.SQL学習の流れ
- 2.1.DMLを身に付ける
- 2.1.1.基本は「SELECT文」
- 2.2.テーブル結合・サブクエリを学ぶ
- 2.3.実際にデータベースを管理してみる
- 3.具体的な勉強方法
- 3.1.学習サイトで勉強する
- 3.2.資格を目指して勉強する
- 4.SQLを学ぶ上でのポイント
- 4.1.エラーから学ぶ
- 4.2.初心者向けの本から学習を始める
- 4.3.実際にSQLを書くことが重要
- 5.座学と実践のバランスが重要
なぜSQLを勉強するのか
顧客情報や売上などをデータベースで管理する企業は多くなってきています。SQLは、このようなデータを管理するために覚えておきたい言語です。
SQLを勉強するに当たって、まずはSQLがどのような言語なのか、概要から学んでいきましょう。
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SQLとは
SQLは、プログラミング言語の中でも、『データベース言語』と呼ばれるものです。データベースからデータを検索して表示させたり、データを追加・削除したりできます。
SQLは国際標準化機構(ISO)やアメリカ規格協会(ANSI)によって統一されています。そのため、異なった企業やデータベースであっても、同じ命令文や文法で扱えるのです。
他のプログラミング言語よりも使用するコマンドも少なく、比較的覚えやすい言語です。
データベースを扱うために不可欠
顧客の名前や細かいデータの管理、日々の売上管理など、企業が行う日々の業務には、こうしたデータの大元となるデータベースが不可欠です。
データベースをそのまま手入力で操作した場合、わずかな更新でも何百・何千件ものデータを編集したり、削除したりしなければならず、非効率です。
SQLが扱えれば、データベースから欲しい情報を抜き出したり、編集・削除を一瞬で行えます。業務を効率的に行うためにも、SQLは、不可欠な言語と言えます。
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SQL学習の流れ
SQLを学ぶのであれば、まずは基本構文を修得すると進めやすくなるでしょう。このように、どのような手順で勉強をすればよいか、学習の流れを説明します。
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DMLを身に付ける
DML(Data Manipulation Language)とは、データの格納や取り出し、編集を行う、いわばデータベースを操作するための言語のことです。代表的なものには以下のものがあります。
- SELECT:データを抽出する
- UPDATE:データを更新する
- INSERT:データを追加する
- DELETE:データを削除する
よく使われるのは、この4つの構文です。
基本は「SELECT文」
SQLの構文の中でも特によく使われるのは『SELECT文』です。SELECTは、必要なデータを抽出するために行います。
例えば、顧客名簿の中から性別・年齢で顧客を絞り込んだり、売上データの中から特定の日付のデータを絞り込むといったようなことに、SELECT文は使われます。
SQLを学ぶ際には、まずはSELECTの操作を覚えることが基本です。
テーブル結合・サブクエリを学ぶ
SQLがある程度書けるようになったら、少し応用的な使い方を学びます。例えば、テーブル結合を修得できれば、広い範囲で命令ができるでしょう。
テーブル結合とは、複数のテーブルを結合した上でSQL文を実行するものです。取り出したいデータがテーブルをまたいでしまっている、複数の店舗のデータを一つのテーブルにまとめたいといった場合に、テーブル結合を使います。
また、サブクエリについても学びましょう。サブクエリとは、クエリの中に別のクエリを作成することです。
サブクエリを覚えておくと、例えば「顧客データの中から3カ月以内に買い物をした顧客を抽出し、さらにそこから30代男性だけを再抽出する」といったような二段構えの命令を実行できるようになります。
実際にデータベースを管理してみる
最後に、データベースを実際に管理してみると、現場で使えるSQLが学べるでしょう。DMLだけでなく、データベースを作成したり、権限を変えたりする場面もあります。
実際に運用することで、さまざまな知識やスキルが身に付くはずです。常にSQL操作に触れられるだけでなく、具体的な手順や気を付けたいポイントも学べるでしょう。
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具体的な勉強方法
独学で勉強するためには、参考書など座学で学ぶことも重要ですが、実際に使用してみて経験で学ぶ方法もあります。おすすめの勉強方法を紹介します。
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学習サイトで勉強する
自分でデータベース環境を構築して、SQLを学ぶ方法も効果的でしょう。しかし、ハードウェアやソフトを用意し、環境構築をするためには知識や時間が必要です。
無償で提供されているデータベースを利用する方法もありますが、学習サイトを利用すれば環境構築作業の手間を省けます。
学習サイトには、ブラウザー上のエディタでSQL文を練習できるものもあれば、演習問題を提供しているサービスもあります。
自分で課題を設け、試験環境で練習する方法もよいのですが、設問に回答することで幅広い知識が得られるメリットもあるでしょう。
資格を目指して勉強する
SQLの分野を含む資格取得を目指して勉強する方法もあります。資格には『オラクルマスター』や『Microsoft SQL Server』『PostgreSQL』などがあります。
資格を取得すると、実際に知識やスキルが身に付くだけでなく、就職の際にそれを提示できるため、就活で有利になります。高度な資格を持っておくと、厚遇される可能性もそれだけ高くなるため、資格を目指して勉強するのは一石二鳥と言えます。
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SQLを学ぶ上でのポイント
何も考えずにただ勉強をしているだけでは、あまり生産的ではない時間を費やしてしまう可能性もあります。また、すぐに挫折してしまう場合もあるでしょう。
SQLを修得するための近道には、どのようなポイントがあるのか見ていきましょう。
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エラーから学ぶ
SQLの実務経験が多い人でも、エラーが返ることは多々あります。よって、最初から正常にSQLを打ち込めない場合でも、落ち込まずに『なぜエラーになったのか』を学ぶようにしましょう。
それを繰り返せば、SQLを扱う際の注意点やポイントが身に付くはずです。どうしてもエラーの原因が分からない場合は、エラーコードや内容をインターネットで調査するようにします。
ただし、業務上確実に操作を実行しなければならない時に、エラーを繰り返してしまうのはリスキーです。
本番環境でSQLを実施しなければならない場合は、試験環境で事前に練習をするなど、一度実行しておくようにしましょう。
初心者向けの本から学習を始める
SQLを学ぶためには、参考書の一読が必須といえます。しかし、最初から難しい本を選択していては、意味が分からないまま挫折してしまうでしょう。
まずは、優しく解説している初心者向けの本から学習することが大切です。『簡単すぎる』くらいでまずは始めてみて、慣れてきたら少し難しい参考書を活用しましょう。
最初からお金をかけずとも、無償の分かりやすいSQLサイトを参考にしたり、初心者向けの本を公共図書館などで借りたりすれば、出費はまずかかりません。
ある程度知識が付いたら、自分に見合った参考書を購入し、手元に置くのも一つの手段です。
実際にSQLを書くことが重要
座学で基本を学ぶことも大切ですが、まずは実際にSQLを書いて、動作や感覚をつかむのも重要です。
知識だけであれば、コマンドをすぐに忘れてしまったり、いざという時に間違った入力をしたりしてしまう場面もあるでしょう。頭だけでなく、体で覚えることも効果的です。
また、実際にSQLを実行してエラーが出た場合、試行錯誤しながらSQL文を書けば、トラブルシューティングも経験できるでしょう。
■関連サイト
座学と実践のバランスが重要
データベースの運営やメンテナンスをするためにも、SQLの習得は必要不可欠です。まずは、参考書や学習サイトなどで知識を蓄えることをおすすめします。
ただし、座学だけでは現場で使えるようになるわけではありません。試験環境や無償サービスを利用し、実際にSQLを入力し続けましょう。
エラーばかり出ても落ち込まずに、原因を追究しながら練習すれば力が身に付きます。座学と実践のバランスを考えながら、SQLを習得していきましょう。
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