HTMLのコメントアウトはどう書く?書き方の具体例や注意点を解説
ソースコードの中で特殊記号を使い、実行させたくないコードを書くことをコメントアウトといいます。コメントアウトで記述されたものがコメントです。HTMLにおけるコメントアウトの重要性や書き方、気を付けるべきポイントを紹介します。
目次[非表示]
- 1.コメント・コメントアウトの役割
- 1.1.注意書きや連絡を他の人に伝達する
- 1.2.タグや構成を分かりやすくする
- 2.コメントアウトの書き方
- 2.1.1行コメントの書き方
- 2.2.複数行コメントの書き方
- 2.3.コメントの中にタグを入れる方法
- 3.コメントアウトを書く際の注意点
- 3.1.コメントの中にコメントは入れられない
- 3.2.ハイフンをコメントの中で使わない
- 3.3.ソースコードからコメントが見られてしまう
- 4.コメントアウトは連絡や備忘録に
コメント・コメントアウトの役割
コメントはブラウザ上に表示されず、ソースコードのみで確認できる便利な機能です。コメントアウトには、主に以下のような二つの役割があります。
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注意書きや連絡を他の人に伝達する
コメントは、プログラムの中で、他の人に向けた注意書きや連絡を伝達する手段として使われます。
プログラム内の特別なコードなどは、自分以外の人にとって理解しにくいこともあるでしょう。このような場合にメモ書きとして残せば便利です。
特に、複数人で作業する場合に、情報共有の手段として役立ちます。頻繁に書き換えを行うような部分にも、更新日時や担当者名などを残せます。
タグや構成を分かりやすくする
HTMLで構築するシステムやWebサイトが大きくなればなるほど、ソースコードの量も増えていき、タグや構成が分かりにくくなります。
例えば、HTMLはいくつもの入れ子構造で成り立っていますが、いずれかの終了タグが足りないだけで、ブラウザ表示が大きく崩れてしまうこともあるでしょう。
しかし、開始と終了の位置にコメントアウトを書いておけば、入れ子構造が分かりやすくなるため、表示エラーの回避にもつながります。
他のプログラム言語と一緒にソースコードを書いている場合も、コメントアウトを残しておけば構成を理解しやすくなるでしょう。
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コメントアウトの書き方
ソースコードにコメントアウトを書く場合は、残したい内容を開始タグ<!--と終了タグ-->で囲むのが基本です。具体的な書き方をいくつかのパターンに分けて解説します。
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1行コメントの書き方
1行のみ書く場合は、以下のように記述します。
残したい内容を、そのまま<!--と-->で囲めばOKです。
複数行コメントの書き方
残したい内容が複数行にわたる場合は、以下のように記述します。
ブラウザ上に表示させるわけではないため、改行タグ<br>は不要です。ソースコードに残したい形のまま、<!--と-->で囲みましょう。
開始タグ直後と終了タグ直前の改行はなくても構いませんが、例文のように<!--と-->を独立させることで、より見やすくなります。
コメントの中にタグを入れる方法
コメント内に別のタグを入れる必要がある場合も、以下のように丸ごと<!--と-->で囲みます。 <!-- 商品説明を書き、購入は下のバナー<img src="supplement.jpg" alt="サプリメント">から案内する --> <!--と-->で囲っておけば、どのような種類のタグもブラウザ上には表示されません。
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コメントアウトを書く際の注意点
複数のコメントを入れ子構造にしたり、コメント内にハイフン(-)を多用したりすると、ブラウザ上の表示が崩れる可能性があります。コメントアウトはソースコードから誰でも閲覧可能であることにも注意しましょう。
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コメントの中にコメントは入れられない
コメントを入れ子構造にし、さらにコメントを挿入することは不可能です。
コメント内にコメントを書こうとする、<!--と-->をそれぞれ二つずつ書くことになりますが、ブラウザの種類によっては一つめの-->でコメントが終了したと見なされることがあり、以降の部分が全てブラウザ上に表示されてしまいます。
どうしてもコメントの中にコメントを入れたい場合は、scriptタグやstyleタグを使うことで対応できる場合があります。
ハイフンをコメントの中で使わない
コメントタグには、<!--と-->のどちらにもハイフンが使われています。残したいコメント内でむやみにハイフンを使うと、-->と解釈されてしまい、予想していない部分でコメントが終了する可能性があります。
連続してハイフンを使う場合は、エラーが発生する確率がさらに高まるでしょう。区切り線としてハイフンを連続させるなど、コメント内ではハイフンを多用しないことが重要です。
ソースコードからコメントが見られてしまう
コメントアウトはブラウザ上には表示されませんが、ソースコードからは閲覧できます。ネット上に公開されている以上、ソースコード自体を閲覧不可にすることは不可能です。
不特定多数の人にコメントアウトを見られたくない場合は、改行を取り除いたりJavaScriptの外部ファイルを使ったりすれば、見にくくすることは可能です。
しかし、どのような方法を用いても完全には隠せないため、個人情報・公開前情報・会社の機密情報などは書かないようにしましょう。
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コメントアウトは連絡や備忘録に
ソースコードにコメントアウトを記しておけば、他の人に伝えたいことを連絡したり、後から見返す際の備忘録にしたりできます。
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ハイフンを用いないなど使い方に注意しながら、コメントアウトをうまく利用しましょう。