エンジニアの新人研修の評価方法。基本の項目やポイントを解説
新人のエンジニアの研修に力を入れていても、単に研修を実施するだけで終わっているケースは少なくありません。研修の効果を上げるには、適切に成果を測り内容を改善する取り組みが必要です。新人研修を評価する際のポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.新人研修の効果を高めるには?
- 1.1.受講するだけで終わらせない工夫が必要
- 1.2.新人研修でも評価項目の設定を
- 2.エンジニアの新人研修で評価すべき項目
- 2.1.基本的なビジネスマナー
- 2.2.IT技術やプログラミングスキル
- 2.3.コミュニケーションスキル
- 3.適正な評価をするためのポイント
- 3.1.事前に新人のスキルレベルを確認する
- 3.2.定量評価と定性評価のバランスを取る
- 3.3.フォローアップ研修を取り入れる
- 4.外部の研修も積極的に利用しよう
- 4.1.外部研修を利用するメリット
- 4.2.問題解決力を養うなら「ジョブサポート」
- 5.新人研修でも評価は重要
新人研修の効果を高めるには?
エンジニアに限らず、新人にできるだけ早く現場で活躍してもらうには、研修が欠かせません。しかし、ただ決められた研修をこなすだけでは、思うような効果を得られない可能性があります。 自社の研修成果が思わしくない場合、まず何を意識すればよいのでしょうか?
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受講するだけで終わらせない工夫が必要
新人研修の効果を高めたいなら、研修を受けさせて終わりではなく、新人が内容を自分のものにできるような工夫が必要です。 新人研修では、受講者がただ決められたカリキュラムをこなして、簡単な総括とともに終わらせてしまうケースが多く見受けられます。
しかし、一人一人の受講者が内容をしっかりと理解していなければ、学んだことを業務に生かせません。 研修終了後にしっかりと振り返りをするとともに、学んだ内容の反復と実践を繰り返すように促しましょう。さらに、企業は研修内容の定着度をしっかりと測定し、内容の改善を繰り返す必要があります。
新人研修でも評価項目の設定を
新人の成長度を確認するためには、研修でも普段の業務と同じように評価項目の設定が必要です。
具体的な項目を定めなければ、客観的に人材を評価するのが難しくなるでしょう。 評価者の主観に左右されないように、誰が人材を評価しても新人が納得感を得られるようにしておく必要があります。
新人研修は業務に必要な知識やスキルを身に付けるという性質上、基本的に入社後の人事評価に関係しません。しかし、本格的に業務に取り組むようになった後の働きには、研修時の適切な評価が役立ちます。 新人は入社後さらに成長するために求められる行動や、企業の期待値を把握できるようになるでしょう。
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エンジニアの新人研修で評価すべき項目
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これまで研修に評価制度を設けていなかった場合、どのような項目が必要なのか悩む担当者も多いはずです。企業の課題によって詳細は変わりますが、最低限の項目を押さえて設定の参考にしましょう。
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基本的なビジネスマナー
社内で業務をこなす時間が多いエンジニアにも、ビジネスマナーは必須です。社内で人間関係を良好に保つのに欠かせないのはもちろん、ポジションによっては新人でもクライアントと接する機会があるでしょう。 基本的な身だしなみや言葉遣い、電話やメールでやり取りするときのマナーといった基礎は、業務の遂行に問題がないレベルにしておく必要があります。
特に新卒の場合、ビジネスシーンでの常識が身に付いていない人材も多く見られます。基本から教えた上で、成長の度合いを適切に評価しましょう。
IT技術やプログラミングスキル
基本的なITスキルやプログラミングスキルなどの技術面も、研修時の評価項目に含めたい事項です。エンジニアとして仕事を進められる技術が身に付いているかは、研修で最も重視しなければならない要素といえます。
ただ、一口にエンジニアといっても、分野によって身に付けるべきスキルは変わります。任せたいポジションごとに、評価すべき項目をまとめたシートを作成しましょう。基本的な技術に加えて新しい分野の技術についても、必要に応じて評価項目に含めます。
コミュニケーションスキル
チームで開発プロジェクトを進めるエンジニアには、他の職種以上に協調性が求められる場面が少なくありません。コミュニケーションスキルに関する評価も、基礎を作る研修の時点から必要になります。
ただ、協調性はなかなか数値で評価するのが難しい項目です。正しいジャッジが難しいと思う場合もあるかもしれません。 「研修の中で周囲とどのように関わっていたか」「積極的にコミュニケーションを取って、チームに貢献しようとする意思が感じられたか」など、できるだけ分かりやすい項目を設けましょう。
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適正な評価をするためのポイント
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新人の成長度を正しく測るには、経営層や人事側で評価に関する施策を用意する必要があります。新人研修における適性評価のポイントには、何が挙げられるのでしょうか?
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事前に新人のスキルレベルを確認する
中途採用の人材はもちろん、新卒のエンジニアでも個々の能力や知識・スキルにはかなりの違いがあるでしょう。新人それぞれが、どの程度のレベルにあるのかを事前に確認しておく必要があります。
あらかじめ個々のレベルをチェックしておけば、研修を通じて成長した度合いがはっきりと分かります。元々のスキルの差によって、研修成果の評価にバラつきが出るのを軽減できるはずです。 事前に人材をスキルレベルでカテゴリー分けしておき、それぞれに評価シートやチェックリストを作成して評価するのも効果的です。
定量評価と定性評価のバランスを取る
数値で達成度を測れる項目に関しては、まずは定量評価として、一定の基準を設けた上で、達成できたかどうかを評価すればよいでしょう。
一方、「研修に取り組む姿勢」「協調性」「誠実さ」など、数値で測れない(測りづらい)定性的な項目に関しても、しっかりと評価する必要があります。 定性評価をする場合でも、できるだけ主観の入りづらい評価になるように工夫をしましょう。可能な限り数値に落とし込めば、定量評価のように誰が評価しても公正な結果を導き出せるようになるはずです。
フォローアップ研修を取り入れる
たとえ研修の内容が素晴らしくても、一度の研修を終えただけで人材の成長を正しく評価するのは困難です。必要に応じて、フォローアップのための研修を実施しましょう。
まずは、新人が入社時の研修で学んだ内容をどれほど身に付けているか、一定期間を置いた後に振り返ります。不足している部分を研修すれば、日常業務で習得した技能をスムーズに生かせるようになるはずです。
フォローアップ研修でスキルの定着度を測ることで、新人がどのように研修に臨んでいたか、詳細に把握できるようになります。個人によって違う課題への向き合い方も見えてくるため、より公正な人材評価が可能になるでしょう。
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外部の研修も積極的に利用しよう
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新人研修における評価は人材の育成に効果的ですが、リソースがなく研修自体が満足にできない企業もあるでしょう。人手や時間が足りないのであれば、研修を外部サービスに頼るのも一つの手です。 自社に合った研修サービスを利用すれば、新人研修の効果を高め、人材をより適正に評価・育成できるようになります。
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外部研修を利用するメリット
外部の研修サービスを利用すれば、プロの講師から専門的かつ実践的な教育を受けられます。
たとえ社内に優秀なエンジニアがいても、教育に長けているとは限りません。新人への研修を充実させたがために、既存社員に過度な負担が掛かってしまう可能性もあるでしょう。
外部の研修を利用すれば、社内で準備をする必要がありません。社内の人材では教育できない、新しい分野の知識やスキルを習得させられるというメリットもあります。 新人にIT業界のトレンドを踏まえた学びの場を提供したいなら、積極的に外部研修を利用してみましょう。
問題解決力を養うなら「ジョブサポート」
エンジニア向けの研修サービスは数多くあります。その中でもジョブサポートの研修は、エンジニアの問題解決力の養成に力を入れているのが特徴です。
1〜3カ月でJavaの開発スキルやコミュニケーション能力を総合的に伸ばす「プロエンジニア育成コース」のほか、短期講座やオンライン講座も選択できます。 自学形式と個別指導を組み合わせた独自の教育方針で、企業の成長に中長期的に貢献できるエンジニアの育成が可能です。
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新人研修でも評価は重要
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新人研修の効果を最大化したいなら、研修の内容が身に付いているか確認する必要があります。具体的な評価項目を設けて、人材を適正に評価しましょう。 研修の評価に基づいてその後の教育方針を決めることで、効率的な人材育成が可能になります。
事前に新人のスキルレベルを明確化した上で、定性的な項目も評価できる工夫や、必要に応じたフォローアップの実施が必要です。 社内に研修を実施するリソースが足りないなら、外部研修サービスなども検討しつつ、計画的に新人の育成を進めましょう。