非IT企業でのプログラミング研修の進め方。無駄なく学べる内容に
社内のITリテラシーを高めたり、派遣社員のプログラミングスキルを向上させたりする場合は、研修を委託する方法もありますが、社内研修を開くのも効果的です。自社で研修を作る際の注意点やポイント、開催期間などを紹介します。
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目次[非表示]
- 1.対象者に合わせて内容を決める
- 1.1.どれくらいのボリュームが必要か
- 1.2.カスタマイズ研修か必要か
- 2.規模や状況に合わせて研修方法を決める
- 3.目標のスキルレベルはどこまでか
- 3.1.JavaやC言語などの基本だけで十分
- 3.2.記述ができるまでにしたい
- 3.3.アプリケーションが作れるまでにしたい
- 4.レベルに合わせゴールにたどり着く研修を
対象者に合わせて内容を決める
研修内容は、参加者に合わせて作ることが大切です。しかし、どれくらいの期間・内容にすれば良いかは悩むところでしょう。適した研修の長さや内容について、紹介します。
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どれくらいのボリュームが必要か
まず、内容や期間などの研修ボリュームを決めるためには、研修を受ける目的を決めなければなりません。
想定される参加者は、直接ITとは関係ない部署であるものの、IT関係者とのやり取りが多い人や、スキルの向上を目指し、自らプログラミングを習いたい人などです。
参加者によってコースを分け、研修内容と期間を定めることが可能であればより効率的な研修となります。
期間は少しITの知識があり、新しい技術で現場での活躍を目指すのであれば、約1ヵ月の研修が妥当です。社会人経験はあるものの、ITに明るくない人は約2ヵ月の研修で基礎から学びます。
新卒者など社会人経験がない人であれば、みっちり3ヵ月ほどかけて、IT知識とともにビジネススキルも学ぶと良いでしょう。
カスタマイズ研修か必要か
研修内容は、1から段階を踏んで、順序よく基礎から学ぶというものに限りません。個人の状況に応じて、カスタマイズされた研修も効果的です。
余力があれば、いくつかの目的に応じてコースを複数設け、参加者に選択してもらいましょう。 プログラミングを実践的レベルまでマスターするのであれば、1ヵ月以上かけて、じっくり研修を実施するのがベターですが、本業があるため、なかなか研修の時間が取れないこともあります。
時間に限りがある時は、目的を絞って、実際の業務をこなす上で、つまずきそうなポイントや身に付けた方がよいスキルを中心に数日間の短期研修を計画しましょう。
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規模や状況に合わせて研修方法を決める
研修のやり方は、1カ所に参加者を集めて教える方法だけではありません。Web会議システムを利用すれば、オンラインでも研修が実施できます。 規模や状況に合わせて研修方法を決定すると、より効率よく進められるでしょう。それぞれの方法について、メリットなどを紹介します。
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対面や宿泊研修では初心者もしっかり学べる
対面式の研修では、講師と参加者のしっかりしたコミュニケーションに期待できるため、少し複雑な内容であっても、理解を深められるでしょう。
手元のパソコンを直接操作しながら教えてもらえることもあり、初心者でもしっかり学べます。 他の参加者と同じ目的を持って講義に臨むことでモチベーションが上がったり、他参加者とのコミュニケーションを通じて良い刺激を受けられたりできるでしょう。
プログラミングなどの直接的な技術だけではなく、その業界の話やトレンドなどが聞けるかもしれません。
多くの時間を割けない場合はオンライン研修
仕事が忙しく、研修に時間を割けない場合はオンライン研修を実施しましょう。わざわざ会場に足を運ぶ時間が必要ないため、仕事と両立しながら効率的に受講できるメリットがあります。
オンラインで研修に参加すれば、管理者は受講出席や履歴、課題の提出状況などを一括管理できます。社員のスキルや達成度合いが目に見えて分かるので、内容の振り返りもやりやすいでしょう。
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目標のスキルレベルはどこまでか
研修の目的を達成するために、受講後の目標スキルレベルを設定することは重要です。目標に合わせた研修内容と期間を説明します。
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JavaやC言語などの基本だけで十分
初心者が受けるプログラミング研修は、JavaやC言語などの基本だけでも十分収穫がある内容となるでしょう。例えば、プログラミングの初歩の初歩で良くある『Hello World』と結果を表示できるだけでも学ぶ知識はたくさんあります。
もう少し踏み込んで、変数や制御構文、メソッドやクラスなどの基本的な考え方はプログラミングとはなにかを概念的に理解するのに大きな効果があります。
高望みするばかりでなく、まずは基本のみを徹底的に理解してもらえる内容であれば、初心者でもとっかかりやすく、得られた知識は後々汎用的に使えます。
基礎コースであれば、約20時間程度で修得できます。短期間でコンパイル実行方法や、エラーメッセージの読み方などを習えば、研修が終わったあとも自分でソースを書く練習ができるでしょう。
記述ができるまでにしたい
ソースコードを記述できるまでのレベルを求めるのであれば、実際にコードを書くための知識と実践練習が必要です。
例えばJavaでは、クラスとオブジェクト、カプセル化や継承、例外処理の基本的ライブラリ使用方法などを内容に盛り込むことで、1人でもプログラムを書ける知識が身に付きます。
1日に確保できる研修時間にもよりますが、約3~7日間ほどトレーニングを積めば、コードを書く基礎的技術が学べます。
例文に沿ってプログラムを書くだけでなく、いくつもの課題をこなし、プログラミングを体得できる内容も効果的です。
アプリケーションが作れるまでにしたい
一からアプリケーションを学ぶのであれば、プログラミング知識だけでなく、開発の進め方から修得する必要があります。
プログラマーのスキルに加え、要件定義やスケジュール作成などのシステムエンジニアの要素も含めましょう。期間は約1~3カ月ほど必要になってきます。
また、Webサービスを構築する場合は、HTMLやPHP、JavaScriptなど関連する複数言語を学ばなければなりません。修得する範囲が広いため、学習期間も比較的長くなります。
■関連サイト
レベルに合わせゴールにたどり着く研修を
研修を開催する場合は、参加者のレベルに合わせたゴールを設定することが重要です。研修の期間や内容は、目的達成までの過程を逆算して決定すると良いでしょう。
研修方法も、集合研修や対面式だけではありません。オンライン研修を実施すれば、時間を効率的に使えるだけでなく、学習状況なども目に見える形で一元管理しやすくなります。
世の中にはさまざまな研修がありますが、工夫をしながら目的を達成できる研修を開催しましょう。