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主体性がなくなる原因とは?指示待ち人間を変える方法

主体性がもともとない人はそう多くありません。自分の意志で責任を持って行動できないのは、上司や先輩の影響といった何らかの原因があると考えられます。自信をなくし主体的に動けなくなる原因や、主体性を育むために必要な要素について見ていきましょう。
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目次[非表示]

  1. 1.社会人基礎力の要素の一つ、主体性
    1. 1.1.主体性とは
    2. 1.2.自主性との違いは目的や責任の有無
    3. 1.3.社員自身にも組織にも必要
  2. 2.主体性がある人の性格や考え方とは
    1. 2.1.自責思考
    2. 2.2.ポジティブ
  3. 3.主体性がないとはどういうことか
    1. 3.1.他責思考、他律
    2. 3.2.いわゆる指示待ち人間
  4. 4.主体性がなくなる理由
    1. 4.1.周囲からの影響
    2. 4.2.居場所がなく安心して働けていない
    3. 4.3.組織の目標を理解できていない
  5. 5.育てるために必要な環境
    1. 5.1.社員が自律的に行動できる
    2. 5.2.チャレンジできる
  6. 6.主体性を高めるために必要なこと
    1. 6.1.社員の話を聞くこと
    2. 6.2.信頼と承認
  7. 7.主体性を高めて自律型人材に育てる

社会人基礎力の要素の一つ、主体性

そもそも主体性とはどのような特徴を持つ性質なのでしょうか?言葉の意味や自主性との違いについて知ることで、主体性についての理解を深めていきます。

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主体性とは

目的を自分で見つけ、達成のために何が必要か判断し、責任を持って行動できることが主体性です。主体性を持って行動できる人は、あらゆることからプラスの面を見出し、次へ生かせるでしょう。

例えば、仕事の場では、業務の目的やどのように取り組むかという行動を自分で考え取り組める姿勢を指します。

またエンジニアの場合、積極的にアイデアや考えを発信することや、その実現に前向きに取り組む姿勢のことです。

自主性との違いは目的や責任の有無

自分で判断し行動するという点では、主体性は自主性と同じ特徴を持っています。両者の異なる点は、行動に「責任」が伴うかどうかです。主体性では責任の意味合いが強調されますが、自主性には含まれません。

例えば、あるプロジェクトに参加し、目的の遂行までに行うことが既に決まっている場合、それに積極的に取り組むのは自主性です。タスクがはっきりしており、目的達成というゴールが見えている状態をいいます。

一方、目的に向け達成までの方法も含めて考え、達成できるかどうかという点に責任を持つことが主体性です。具体的な行動は決まっておらず手探りで進まなければいけない点が、自主性と異なります。

社員自身にも組織にも必要

主体性は社員にも組織にも必要な要素といえます。社員が仕事に取り組む上で大切なことは、今の状況を的確に捉えその場に合った正解を見つけることです。

主体性を持って課題を見つけ、必要なものを作り出す仕事は人間にしかできません。近い将来、指示通り行う単純作業はAIが担うことが予想されます。しかし、そのとき主体性を持って取り組める力があれば、自らの手で仕事を作り出せるでしょう。

また、主体性のない組織では、社員同士の協力体制が構築されていないことが多く、トラブルが起こると責任の押し付け合いになることもあるでしょう。

安心して働けない職場に不安感を募らせる社員が増えれば、離職率の増加につながる可能性があります。

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主体性がある人の性格や考え方とは

責任を持ってどのように行動するか判断できるのが主体性であるということが分かりました。では主体性のある人は、どのような特徴を持っているのでしょうか?

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自責思考

まず挙げられるのが「自責思考」です。何かトラブルが起こると、自分の行動に問題はなかったか?と思い返します。

例えば、電車のトラブルで遅刻したときにも、5分早く家を出ていれば回避できたかも・バスやタクシーを利用すれば間に合ったかも、というように考えるのです。

ただし、自責思考は「全て自分が悪い」というように自分を責める思考ではありません。失敗を周りの人や状況のせいにせず、どのようにすれば同じことを繰り返さずに済むかという建設的な考え方のことです。

また、解決方法を1人で見つけられない難しい問題にぶつかったときには、上司や先輩に相談しアドバイスを生かすこともできる人が自責思考のある人の特徴です。

ポジティブ

常に「ポジティブ」にチャレンジできるのも主体性のある人の特徴です。失敗したとしてもあきらめず、次にどのようにすれば成功できるか?と考え始めます。

例えば先の遅刻の例であれば、翌日からは家を出る時間を10分早くしたり、バスの路線を調べたりして備えるのです。失敗から学び行動を変えるという建設的な働きかけができます。

ただし、成功体験がない状態でポジティブに行動する自信を持つことは難しいでしょう。そのため、無理に自信を持たなければいけないわけではありません。

小さなことから成功を積み重ねることで、ポジティブな思考や行動につなげられるでしょう。

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主体性がないとはどういうことか

では反対に主体性がないというのは、どのようなことなのでしょうか?主体性がない人によくある思考や行動について解説します。

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他責思考、他律

何か起こると周りに原因を求める「他責思考」や、周りの意見や指示によって行動する「他律」は、主体性のない人によく見られる考え方です。自分の考えで判断しないため、トラブル時に責任転嫁する傾向があります。

ただし、このような人は最初から他責思考や他律による考え方をしているわけではありません。上司や先輩との関係性の中で、徐々に主体性が奪われていくケースが多いでしょう。

いわゆる指示待ち人間

具体的に指示されるまで行動できない「指示待ち人間」も主体性のない人に多い特徴といえます。失敗したくない・責任を取りたくないという気持ちから、言われていないことには自分から取り組もうとしません。

また、自分で考え行動することが少ないため、指示がなければ何をどのようにすればよいか分からないというのも、指示待ち人間になる原因といえます。

システム開発の要件定義、新規立ち上げプロジェクトなど答えを探りながら進める仕事に関わる場合、主体性がない人は担当から外される可能性があります。

主体性がなくなる理由

最初から主体性がない社員はほとんどいません。入社時点では積極性が高く、自分で判断し行動しようとチャレンジしている人も大勢いるのです。ではなぜ主体性がなくなってしまうのでしょうか?

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周囲からの影響

仕事に取り組み経験を積む過程で、周囲からの「影響」を受けて主体性がなくなる可能性があります。主体性のなさは若手だけの特徴ではありません。組織のメンバー全体に広がっていることもあるのです。

例えば、若手社員が書類作成時に、従来のフォーマットより見やすくなると考えフォントを工夫したとします。主体性のない組織でこのようなときにかけられるのは「そんなに頑張らなくても…」といった言葉です。

よりよい仕事をと考え行った工夫に対して毎回このようなことを言われたら、徐々にやる気は低下し主体的に行動しようと思わなくなってしまうでしょう。

居場所がなく安心して働けていない

そもそも「主体的に働きたい」と社員が思えるような環境が整っていない可能性もあります。自ら考え責任を持って行動していくためには、職場が安心して働ける居場所でなければいけません。

例えば、何かあっても相談したり、サポートしたりし合える仲間がいる職場であれば、社員は安心して新しいことへもチャレンジできます。お互いを認め合える関係性が構築されていれば、建設的な議論も活発に交わされるでしょう。

結果的に、社員それぞれが個性を発揮しながら創造的な仕事に取り組めるようになるのです。やりがいある仕事に取り組めている・組織に役立っているという実感が持てるため、社員の退職リスク低下にもつながります。

組織の目標を理解できていない

組織には何らかの目標やビジョンがありますが、それを社員と十分共有できていないと、社員の主体性を摘み取ってしまうかもしれません

例えば、どれだけ意義のある仕事でも、その先に何があるのかイメージできないと、社員は「やらされている」と感じます。義務のように取り組んでいる仕事に対して主体性を発揮できる人は多くありません。

このやらされているという感覚を軽減するためには、組織の目的を明確にして伝えることです。確かな方向性があり、実現すべきビジョンがあると理解したとき、人は主体性を発揮しやすいといわれています。

このようにすることで、自然と組織の一員として仕事に取り組みたいという思いが出てくるでしょう。

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育てるために必要な環境

主体性の芽を育むには環境を整えることが大切です。どのような環境であれば社員が自主性を発揮できるのか確認しましょう。

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社員が自律的に行動できる

まずは社員が「自律的」に行動できる環境を整えましょう。業務内容やその進め方について社員に裁量を与えるのです。例えばスケジュール管理を任せ、社員自身にとって最も進行しやすい進め方で仕上げてもらいます。

反対に、上司が部下の行動を逐一チェックするような体制は避けなければいけません。特に上司の考える方向性に沿うよう細かく指示を出していると、部下が自分で判断する力を発揮できなくなってしまいます。

チャレンジできる

「チャレンジ」を歓迎する風土があることも重要です。主体性を持って行動するときには失敗することもあります。そのようなとき、まずはチャレンジしたことに対して褒めて認める姿勢を心掛けましょう。

その後どのようにすれば同じ失敗を繰り返さずに済むか、社員に考えてもらいます。ただの失敗で終わらせるのではなく、気付きと成長の機会にするのです。

一方、失敗したことを責める傾向がある組織では、失敗はリスクと捉えられてしまいます。すると主体性を持ちチャレンジをする社員は育ちにくいでしょう。

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主体性を高めるために必要なこと

社員の主体性を養うには、環境を整えるとともに働きかけや関係性について見直すことも大切です。

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社員の話を聞くこと

まず大切なポイントは丁寧な「ヒアリング」です。社員が意見を述べたときや資料を提出したとき、不十分な点や手直しする点が見つかることもあるでしょう。

そのとき単に修正箇所の指示をするのではなく、なぜそのようになったのか尋ねます。すると社員は思考の整理ができ、自ら足りていない部分を自覚することもあります。

そして、思考がまとまることで上司や先輩の意見を受け入れられる余地も出てくるでしょう。また、誤った意見や資料でも丁寧に話を聞き確認してくれる上司がいると分かれば、安心して自ら考え行動しやすくなります。

上司の聞くスキルの高さは、社員の主体性の高さに関係しているともいわれています。

信頼と承認

社員の主体性を育てるとき、組織のために協力し合うメンバーとして社員を信頼することが大切です。その際、将来的に成果を出す力を獲得できるよう成長してもらうため、社員の適正や強みを見極めましょう。

自分のことを考え寄り添いながら育てようとしてくれている上司の信頼は社員に伝わります。その結果、社員は「上司のためなら」と主体性を持って行動できるよう成長するのです。

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主体性を高めて自律型人材に育てる

主体性を高めることはそれぞれの社員の成長につながります。自ら考え責任を持って判断し行動することで、創造的な仕事ができる人材に成長していくでしょう。

そのためには環境作りと社員との関わり方の見直しが必要です。まずは業務に関する裁量を与え、チャレンジを認めましょう。その上で話をよく聞くことや社員を信頼することも意識するとよいです。

各々の主体性を高めることで、組織全体の生産性アップも期待できます。

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