Javaコードで避けては通れない変数や宣言の要点解説
変数はプログラミング言語を習得するなら必ずマスターしなければなりません。この記事では、Javaにおける変数と宣言についての要点をわかりやすく解説します。変数に入れるデータの扱いや種類についてもあわせて見ていきましょう。
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Java言語における変数と宣言の基本
プログラミングにおいて、変数は色々な場面で使います。例えば、ネットで買い物をする際のショッピングカートの点数や合計額、勤怠管理アプリでの総合労働時間の管理などはすべて変数によって行われています。
Javaでも変数はしばしば使われます。変数をマスターするための第一歩として、変数の意味と、変数を使うための「宣言」について理解を深めましょう。
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「変数」はデータ(値)を入れる器
変数というのは、簡単に言えば値を入れておく箱のようなものです。変数の中身は、データの処理の仕方によって変わります。そのために変数と呼ばれています。
例えば、消費税10%を計算するために「入れた値Xの消費税(X*0.10)をXに加算する」という箱を用意して、500という数字を入れたとします。この箱に入れた時点で、500という数字は「550」へと変わります。これが変数の役割です。
単純な計算だけではなく、レートや単位を変えたり、条件を付けて「もし〇〇を満たすなら□□する」という変数を作っておくこともあります。「値を入れておく箱」と覚えておくとわかりやすいでしょう。
「宣言」によってデータの種類を指定する
変数を使うには、どのような変数を扱うのかを決定し、命令文を書かなければなりません。これを『宣言』といいます。
この変数の名前を『識別子』と呼びます。どんな変数にもできるというわけではなく、いくつかの決まった型があり、この型の種類を指定しなければなりません。書き方は非常に簡単です。
上記の式に当てはめて『int price;』と記述します。intは整数(Integer、インテジャー)を扱う型です。priceについては、商品の価格をわかりやすくpriceと書いていますが、これ以外の単語でも構いません。変数という箱の名前を「price」と名付けただけで、別の単語でも変数として動きます。
宣言した変数にデータを入れる「代入」
宣言した変数に値を入れることを『代入』といいます。Javaにおける代入方法は、=を用いて次のようになります。
これは、ageという変数の中に、30という値が入っているという意味です。さらに次のように使うこともできます。
これは「oldという変数に、ageの変数と同じ値が入っている」という意味になります。すなわち、oldの値も30ということです。代入は色々な場面で使うので覚えておきましょう。
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変数に入れるデータ型の取り扱い
識別子には種類があることは前述しましたが、ここからはそのデータ型の種類と、取り扱いについて詳しく見ていきましょう。
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Javaのデータ型は基本8種類
Javaのデータ型の基本は、以下の8種類となります。
型の種類 |
名称 |
内容 |
boolean |
ブーリアン型 |
true または false。 |
char |
文字型 |
消費メモリ2バイト。'\u0000'~'\uffff'。 |
byte |
バイト型 |
消費メモリ1バイト。-128~127。 |
short |
短整数型 |
消費メモリ2バイト。-32768~32767。 |
int |
整数型 |
消費メモリ4バイト。-2147483648~2147483647。 |
long |
長整数型 |
消費メモリ8バイト。約-922京~約922京。 |
float |
単精度浮動小数点数型 |
消費メモリ4バイト。±3.40282347E+38~±1.40239846E-45 |
doubule |
倍精度浮動小数点数型 |
消費メモリ8バイト。±1.79769313486231570E+308~±4.94065645841246544E-324 |
変数の初期化とインスタンス化
変数を宣言した後は、必ず初期化(初期値を代入)しなければなりません。変数が初期化されていない場合、「変数が初期化されていない」というエラーが表示される可能性があります。
インスタンス化とは、クラス(データと処理をひとまとめのしたもの)をアクセス可能にして、クラスを利用できる状態にすることです。
インスタンス化しなければ、呼び出し元のクラスから他のクラスを利用できるようにならないので注意が必要です。
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変数の宣言で初心者が気を付けたいポイント
変数の宣言において、初心者が気をつけなければならないポイントについてまとめました。エラーを吐かないための考え方と、吐いた場合のチェックポイントについてあらかじめ知っておきましょう。
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ローカル変数とグローバル変数の考え方
ローカル変数とは、特定のプログラムの中の限定された範囲でのみ参照される変数です。対して、グローバル変数は、プログラム内に限らず、どこからでも参照できる変数のことを言います。
Javaの場合、グローバル変数はありませんが、修飾子の「public」と「static」を使うことで、グローバル変数と同様の機能を持たせることが可能です。
基本的には、ローカル変数を使うことを意識しましょう。グローバル変数は便利ですが、後から追加した宣言によって、変わって欲しくない値が変わってしまうこともあります。複数人で同一のプログラムを組む場合は、特に注意が必要です。
エラーが出た時のチェックポイント
エラーが出たときは、次の変数宣言と代入をしていないかをチェックしましょう。
- 同じ名前の変数を複数回宣言している
- 宣言した変数と違う型の値を代入している
- 複数の型を同時に宣言してしまっている
これらは変数宣言でよくあるエラー要因です。
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Javaの変数宣言をマスターして学びを深めよう
変数はプログラムを作る上で重要な要素です。Javaであっても例外ではありません。 Javaの場合は、データの型を種類に合わせて宣言する必要があります。
基本的な型は覚えるようにしましょう。Javaを扱う上で変数は避けて通れません。変数をマスターして、Javaへの理解を深めていってください。
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