研修実績:株式会社YSKe-com様
株式会社YSK e-com 専務取締役 山下氏、管理統括本部 総務部 課長 片桐氏に、ジョブサポートの新人SE・PG向けエンジニア研修を利用した背景と効果などについて伺いました。
株式会社YSK e-com
本社 〒400-8560 山梨県甲府市湯田1丁目13番2号
代表者 代表取締役社長 奥山 栄樹
設立 1986年12月
資本金 1億円
従業員数 262名(2024年3月末)
https://www.ysk.co.jp/
自治体から高い信頼を得ている甲府市のシステム開発会社
●御社の会社概要をお聞かせください。
自治体向けをメインに、流通・サービス業、製造業、組込システムなどのシステム開発を展開。ほか、ネットワークの構築・運用、セキュリティ、データセンターなどの業務にも携わっています。従業員は262名で、そのほとんどが技術系のエンジニアです。ちなみにエンジニアのほとんどは社内勤務。一部、常駐はありますが、基本的には社内で開発業務に携わっています。
当社は従業員を人財と考え、長く勤められる会社を目指しています。厚生労働省が2020年に報告したデータによると、入社3年以内の離職者は約3割(2019年)に上りますが、当社は1割を切っている状況。離職者が少ない理由はいくつかありますが、当社としては福利厚生には力を入れています。働く環境を支援する各種委員会、スポーツや趣味を楽しむ各種同好会、旅行や運動会などの社内行事など、会社と社員のエンゲージメント構築につながる福利厚生の施策を実施。こういった施策の効果もあって、毎年十数名の新卒を採用させていただいています。
言語や技術などのスキルは配属部門のOJTで学習
●新入社員の教育体制を教えてください。
入社前の前年10月に内定式を行い、そこから入社までの間は、オンラインによるIT基礎学習を行っていきます。もちろん、難しいものではなく、言語とは? データベースとは?といったレベル。経験のある方には復習のようなものですが、このIT基礎学習にはスケジュールを立てて期日までに課題を終わらせるという目的があります。つまり、社会人として「納期を守る」ことを学んでもらうのが狙いです。
翌年4月入社後の約1カ月は、ビジネススキルを学ぶ社内研修期間となります。先輩が講師となって、電話の取り方からビジネス文書の作成といった基礎的なスキルを身に付けてもらいます。その後、ゴールデンウイーク明けに各部門に配属されるわけですが、技術的なところは配属される部門のOJTで学びます。言語や技術などは配属される部門で異なるため、早く現場に入れて現場のなかでスキルを身に付けるという考えです。
OJTの負担を削減するため、基礎力を高める研修が必要に
●研修における課題についてお聞かせください。
配属する際、「研修時にもう少し基本的なITスキルを学習する必要があるのではないか」という声が聞こえるようになったのがきっかけです。現状、OJTにかかる負担が大きく、先輩従業員が一人ひとりに一から教えている状況では、なかなかスキルの向上が見込めません。であれば、「共通するITスキルを集合研修で学習し、基礎力を高めておく方が吸収力はアップするのでは?」ということで、2023年はすぐに配属せず、5月からインフラやネットワークなどの知識を身に付けるIT社内研修を行うようになりました。
しかし、ソフトウェアの開発スキルを学習するフェーズになった際、講師役の従業員をアサインすることに問題が生じました。「教えるノウハウがある従業員をアサインしなければならない」「カリキュラムを考え、研修資料をつくるなどの負担が大きい」「講師となる従業員が所属しているプロジェクトは、その従業員抜きで進めなければならない」などのリスクに直面しました。試算した費用もかなりの額になったため、これは「社内の従業員でやるべきことではない」という結論に達し、研修ベンダーを探すことにした次第です。
紹介元の会社から高い評価を得ていたジョブサポート
●研修ベンダーに求めた要件をお聞かせください。
当社が研修ベンダー求めた要件は以下の通りです。
<オンラインで研修できる>
甲府市近隣には、システム開発の研修を提供するベンダーはほぼありません。自ずと首都圏の研修ベンダーが検討の対象となりますが、ロケーション的に対面研修は厳しいと言わざるを得ません。そこで、オンラインでの研修をマストとさせていただきました。
<費用対効果の高い研修>
外部の研修ベンダーを利用するのは初の試みとなるため、あまり知見がありません。まずは比較・検討しながら、費用対効果の高い研修を選定したいと考えました。
<適度な研修期間>
当社の勝手な思い込みかもしれませんが、研修期間は2~3カ月が妥当だと考えていました。
上記の要件をもとに、当社と取引のある会社などから紹介いただいた数社の研修ベンダーを比較・検討。そのなかから、要件を満たしつつ、紹介いただいた会社からも高い評価があったジョブサポートを選定させていただきました。
●ジョブサポートに依頼した研修内容を教えてください。
2023年および2024年に入社した新卒に対し、以下の研修を依頼しました。
2023年9~11月 6名
新人SE・PG向けエンジニア研修(オンライン・リモートJava3カ月コース)
2024年6~7月 5名
新人SE・PG向けエンジニア研修(オンライン・リモートJava2カ月コース)
2023年はIT社内研修を行っていたため、研修は9月からとなりました。受講したのは新卒全員ですが、未経験者もいたため、スキルにバラツキがありました。そこで、じっくり学べるように、期間は3カ月コースにしました。しかし、一部の未経験者にとっては厳しかったらしく、かなり苦労したとの声がありました。
そこで2024年は部門に配属後、個々の適正を確認してから研修を受講させるフローにしました。コーディングが苦手な新卒に研修を受講させても、モチベーションは向上しませんから、それならコーディングをあまり求められないインフラやセキュリティなどの運用・保守に配属した方が懸命だと考えました。結果、2024年に研修を受講したのは適正を確認して選抜した新卒となります。
生産性の高い人材が育っている
●ジョブサポートの研修をどのように評価されていますか。
<戦力化が早い>
即戦力に近い人材が育っている印象です。下流の工程に配属しても、すぐには戦力にならない場合も少なくありませんが、ジョブサポートの研修を受講した新卒は、生産性が見えてくるのが割と早いと感じます。また、研修はJavaでしたが、他言語への対応力も身に付いているようです。実際、C#によるWeb系の開発現場で活躍の兆しが見え始めています。
<現場での対応力がある>
これまでは、新卒が先輩従業員と一緒に客様先へ行っても、あまり役に立つようなことはありませんでした。議事録の記載も赤字が多く、やり直しになること多々ありました。それがジョブサポートの受講生は、議事録はもちろん、業務フローの作成も可能。お客様と円滑にコミュニケーションをとれる受講生もいます。
<報連相を身に付けている>
ある部門長から、報告・連絡、相談の報連相が素晴らしいとの話を伺うことができました。聞くべきところ、聞かないところ、自分で調べるところなどの感覚を身に付けており、それぞれのタイミングも絶妙とのこと。しかも、自分の弱みを理解し、積極的にそこを改善しようとする努力が見えるという話もありました。前述した現場での対応力などは、こういったヒューマンスキルが寄与しているように感じました。
<補助金申請のサポート>
補助金の申請は想像上に大変でした。当社だけで行っていたら、申請までたどり着けなかったかもしれません。幸い、今回はジョブサポートの支援が得られたため、無事に申請することができました。
●今後の展開やジョブサポートへの期待をお聞かせください。
OJT担当からは好意的な意見が多く、ジョブサポートの研修効果は十分に感じています。ただ、2023年にジョブサポートを受講した新卒未経験者が現場で大活躍している人材に育っていることから、2024年に行った受講者の選抜は、可能性を狭める行為だったかもしれないと思う部分があります。
来年以降については、現場の意向を尊重しつつ、PDCAを回しながら正解を模索していくつもりです。外部にお願いする場合は、ジョブサポートが第一候補になるかと思いますので、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。