Java入門者もわかる具体的な開発の流れ。会社説明会でも役に立つよく使われる用語も解説
Javaで開発を行う場合の流れや、Java開発において必要となる知識についてまとめています。新卒向けの会社説明会などでも使える内容です。Javaでどんなことができるのか、何を開発するのかを学び、Java入門の足掛かりとしましょう。よく使われるJavaの用語についても解説します。
目次[非表示]
- 1.Javaの特徴
- 1.1.ゲームやアプリなど身近なところで活躍
- 1.2.オブジェクト指向言語である
- 1.3.OSに依存しない
- 1.4.PHPとは開発環境やできることが異なる
- 2.Java開発をするにあたって
- 2.1.JDKとEclipseを用意
- 2.2.環境変数の設定を行う
- 3.Javaのプログラムを作成する3ステップ
- 3.1.プログラムを書く
- 3.2.ソースコードをコンパイル
- 3.3.コンパイルされたファイルを実行する
- 4.Webアプリケーション開発に必要な知識
- 4.1.サーバー上で動かす「サーブレット」「JSP」
- 4.2.データベースアクセス
- 5.学ぶと機能を理解しやすいポイント
- 6.実は学習しやすく使いやすい
Javaの特徴
プログラム言語にはさまざまな種類があります。その中でも、今回はJavaに焦点を当てて、Javaについて掘り下げていきましょう。
Javaの特徴や、日常のどんなものに使われているのかをまずはご紹介します。
ゲームやアプリなど身近なところで活躍
Javaはサン・マイクロシステムズ(現在はOracle社が買収)によって1995年にリリースされて以来、さまざまなプログラムで用いられています。
データセンターやゲーム、コンソールやスーパーコンピューター、最近ではアプリやスマホ、インターネットにいたるあらゆるジャンルで、Javaを用いてプログラムは開発されています。
汎用性が高く、さまざまな開発環境で用いられるJavaは、Webプログラマーやエンジニアにとっては、必修に近いプログラム言語になっています。
オブジェクト指向言語である
オブジェクト指向とは、オブジェクト(モノ)を開発・運用するという考え方になります。
例えば、レーシングゲームを作るとき、「A車はBボタンを押すと最大300kmまで加速する」という処理をするとします。このとき、全ての車に対応する全てのボタン、全ての速度を設定するとプログラムは膨大な量になりますし、変更も大変です。
そこで、「車」や「道路」というオブジェクトをあらかじめ作っておき、それぞれに対しプログラムを書く方が管理・運用が楽になります。この考え方を「オブジェクト指向」といい、Javaはこのオブジェクト指向を採る言語です。
OSに依存しない
Javaが開発環境として多く用いられる理由の一つが「OSに依存しない」という点です。プログラムの中には、Windowsでは動作しても、Macでは動かないといったものもあります。
近年は開発環境にAndroidが選ばれるケースもあり、OSに依存しないプログラム言語の需要は高まっているのです。
JavaはOSに依存せず、さまざまなOSで開発できるので、大人数での開発にも向いています。
PHPとは開発環境やできることが異なる
PHPは、Javaとほぼ同時期にリリースされたプログラム言語です。Web関連の開発に使うという点は類似していますが、開発環境やできる内容が異なります。
JavaにはIDEやJava SE、PHPではXAMPPなどの環境が必要ですが、PHPの方がシンプルに使えます。
肝心の使用分野についてですが、PHPは主にWebアプリの開発に用いられている一方、Javaはスマホアプリやロボットの制御、人工知能などにも用いられており、Javaの方が開発用途が広いと言えます。
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Java開発をするにあたって
Javaを開発するにあたっての事前準備について解説します。次のものを用意、設定した上で開発に臨みましょう。
JDKとEclipseを用意
JDKとは、Javaのプログラムをつくるときに必要となるソフトウェアをまとめたパッケージの総称です。Oracle社のHPから最新版のダウンロードが可能です。
Eclipseは、Javaで開発された総合開発環境(IDE)にあたります。Javaでの開発を行う場合、この2つを用意しておくと便利です。
Eclipseは英語版のサイトからダウンロードします。中身も英語ですが、日本語化のプラグインも用意されていますので、日本語で使用する場合も困りません。
環境変数の設定を行う
開発変数とは、WindowsやMacなどのオペレーティングシステムが動いているときに使用する変数です。
基本的には、Javaはインストトールしただけでは実行できません。開発変数を設定して、Javaの実行ファイルをオペレーティングシステムに発見してもらう必要があります。
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Javaのプログラムを作成する3ステップ
Javaのプログラムを作成する手順を、簡単にですがまとめてみました。開発規模や環境にかかわらず、大まかに分けると次の3ステップを踏んで開発していきます。
プログラムを書く
最初にプログラムを記述します。記述の内容は、事前に作成する設計図や仕様書に沿い、進めていきます。
プログラムを書く行為を「コーディング」と言います。プログラミング言語にかかわらず、コーディングはテキストエディタかIDEを用いて行うことになります。どちらの方が良いかは、実際に試してみると良いでしょう。
プログラムを書き終えたら、ファイルを保存しておきます。このファイルを「ソースファイル」と呼びます。プログラムを書き終えたら、続いてはコンパイルの作業に移っていきます。
ソースコードをコンパイル
コンパイルをざっくりと説明するなら、「人の言葉で書かれたプログラムのソースコードを、機械が理解できる言葉に変換すること」です。
コーディングされた言葉は人間が理解するために書かれた言葉ですので、そのままではコンピューターには理解できません。そこで、コンパイルを行い機械語に変換します。
Javaをコンパイルする場合、文法などにミスがあればコンパイル時にチェックされます。ミスがある場合、コンパイルはされません。修正してから再びコンパイルを行いましょう。
ミスがなければ無事にコンパイルされ、このファイルを「クラスファイル」と呼びます。
コンパイルされたファイルを実行する
クラスファイルまで無事に作成できたら、最後はJavaのプログラムとして実行しましょう。
ファイルの実行には、プログラムを実行するためのプログラム「 java.exe」が必要になります。 このプログラムは JDK ディレクトリの中の bin ディレクトリの中に入っているので確認しましょう。
確認ができたら、まずはコマンドプロンプトを起動して、次のように記述し、実行するクラスファイルが保存されているディレクトリへ移動します。
入力したらエンターキーを押します。すると、プログラムが実行されているのが確認できるはずです。以上が、プログラム作成の大まかな流れになります。
Webアプリケーション開発に必要な知識
Javaの開発の中でも、Webアプリケーションの開発に必要な知識について、あらかじめ確認しておきましょう。次に紹介する項目は、Javaを使っていく上でおさえておく必要があります。
サーバー上で動かす「サーブレット」「JSP」
サーブレットとJSP(JavaServer Page)は、同じくサーバー上でJavaを実行し、動的にWebページを生成するために用いられます。
例えば、動画サイトやショップサイトにおいて、気になる動画やアイテムをクリックした際に、おすすめ欄に類似する動画や商品を表示したページを作成するといったことが行えます。
サーブレットはJavaのプログラムのような記述を行い、JSPはPHPのような書き方をします。また、JSPはHTMLファイルとJavaのプログラムが合体したもので、大きなプロジェクトでは使い分けるケースもあるようです。
データベースアクセス
企業で使うWebアプリなどでは、データベースと紐付けた操作が求められます。そのため、データベースをJavaで使用するための「JDBC(Java Database Connectivity)」についても、ある程度理解しておきましょう。
JDBCとは、JavaでデータベースにアクセスするためのAPIになります。データベース言語であるSQL文の発行や、データベース情報、処理結果情報を取り出すといった機能を有しています。
データベースについて扱う場合、Javaと合わせてSQLについても学んでいくようにしましょう。
学ぶと機能を理解しやすいポイント
Javaを学んでいく上で、最初は理解が難しいかもしれませんが、Javaを使って仕事をしていく上では必要になっていく知識について簡単に解説します。
Javaを学習する上では、下記についても学習するようにしましょう。
Java API
APIは「Application Programming Interface」の略で、別のソフトやプログラムと連携するための端子のようなものと捉えてください。JavaAPIとは、Javaのクラスをまとめたライブラリを指します。
JavaAPIを使えば、プログラムで記述するには手間が掛かってしまう機能も、呼び出すだけで簡単に使えるようになります。Javaを使っていく上で、知らずに利用する場合もありますが、自発的に利用できるようになれば、コードの記述量を減らし、読みやすくすっきりしたコードにできます。
フレームワーク
フレームワークとは、プログラムを開発する上で、クラスやライブラリを集合させた開発環境の呼び名です。フレームワークを用いて、開発に必要なコードやプラグをいちから作るのではなく、すでに作成してあるものを使うので開発が効率化します。
ライブラリと似ていますが、ライブラリはソースコードの部品そのものをまとめた集まりを指しますが、フレームワークは、土台や骨組みとイメージすると良いでしょう。
フレームワークとライブラリを併用して使えるようになると、開発速度が向上するでしょう。
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実は学習しやすく使いやすい
Javaは汎用性が高く色々なソフトやプログラムの開発に使われます。その反面、オブジェクト指向や開発環境を用意するのが他のプログラムより手が掛かるため、難易度が比較的高いプログラム言語と言われています。
しかし、Javaの学習は、実はそれほど難しいわけではありません。ライブラリやフレームワークを使って開発を効率化できますし、OSに依存しないというメリットもあります。
Javaを使いこなせるようになり、プログラマーとしての仕事や自社のプログラミング開発につなげていきましょう。